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[135]赤痢

その昔、赤痢は人命を奪う凶悪な疫病とされていた。赤黒い膿血便の下痢を象徴し赤痢と呼ぶ。ちなみに米のとぎ汁状の白い便を出すのがコレラ。これは別名白痢と呼んだ。

その赤痢も今は血便ではなく、軽い下痢、または軟便ですんでしまう。良く効く抗生物質が出来たため、昔ほど症状は強烈でなくなった。赤痢菌自体も寄生先の相手であるヒトを死なせてはマズイので死なせないように変化してきたことも大きな原因だ。

しかし、全くいなくなったわけではなく、依然として伝染病として君臨していて、息を潜めてしまったわけではないので要注意。症状が軽くなったので届出が減っただけに過ぎない。ということはいつ何時猛威を振るうかわからないわけで油断は出来ないのだ。

赤痢菌は大便の中にしかいない。昔は人糞を畑に撒いていたので良く洗わずに野菜を食べると赤痢になった。今は人糞は撒かなくなったが、思わぬところからもらうかもしれない。何でも口に入れてしまう子供などは要注意。せめて食事前にはよく手を洗おう。

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