日本列島が今の形になったのはそう昔のことではなく、大体1500万年前に大きな動きがあって、その後落ち着いてほぼ今の形を形成したようだ。その前までは、結構大きな動きをしている。これは古地磁気学という分野で解明されている。
もともと中国に接した沿岸部はまっすぐだった。プレートが刺激され、沿岸部は大陸から切断され、南東の方向に移動を始め、同時に弓なりに曲がっていった。列島はちょうど海に進む船のように先端を上げ、後部は沈む形になった。先端に位置する太平洋側は持ち上がって隆起したため海は遠浅になり、広大な平野が形成される。
日本海側は沈み込んだため、海岸部は切り立っており、海はすぐに深くなる。つまり日本列島はちょっと傾いているのだ。平野部も狭く、平野部からすぐに山脈が連なっている。
氷河期には海水の多くが極地に固定されたため海面が大幅に下がることになり、日本海は巨大な閉じられた海域となる。閉じられた海域では独自の生態系が形成され、そのため氷河期が終わって海面が上昇した今でも海水の循環が悪く、日本海は特殊な海域とされている。
さて日本列島の進む方向の最先端となるのは南鳥島。日本からグアムの中間地点となる場所に位置するパイロット的存在の島で日本の最南東に位置する。続く伊豆諸島はといえば今活発に地面の中は活動している。
こう考えると、日本列島と言う船の航海は、まだ終わっていないんだなーと実感することができる。
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