チンチラと聞いて、ネコのチンチラを想像しますか?それともウサギ?
チンチラは本当は、ネズミやリスの仲間である「チンチラ」が正真正銘のチンチラです。正確に言うと「げっ歯目テンジクネズミ亜目チンチラ科チンチラ属チンチラ」となります。長い名ですな。生物学上の分類はネズミ、というわけ。
ネコのチンチラはペルシャネコの一種です。またチンチラウサギはフランスで改良された灰色の毛並みが美しいウサギです。
げっ歯目の動物には、ハムスター、モルモット、リス、ビーバーなどがいます。いずれも歯が発達していて常に何かをかじってないと歯が伸びすぎてしまう。そういう種類の動物達です。
チンチラは南米アメリカのアンデス山脈の山岳地帯に住んでいますが、毛皮にするために乱獲され激減してしまいました。現在はワシントン条約で野生のチンチラは輸出入が禁止されています。ペットショップなどで売られているチンチラは野生のものではなく、日本でブリーダーによって繁殖させられたものです。
ペットとしても人気があるようですが、高音多湿な気候が嫌いですから日本の風土で飼うにはちょっとコツがいるようです。またネズミの類ですから、なかなか人になつかないようです。手乗りにするには根気が要るようですね。
チンチラの毛皮はコートの襟などに使われますが、非常に高価です。コートの全部に使った場合は何億円もするそうです。ミンクのコートより高い。
ちなみにミンクはイタチの仲間で、こげ茶色に黒茶色の線が背中に走っていて、この線を縦に取ったデザインのコートをよく見かけます。美川憲一さんとか若い時の黒澤年男さんがよく着ていました。非常に目立ちます。
チンチラの毛色は一般的に「スタンダードグレー」といわれる色です。ウサギにチンチラはチンチラグレーに似ていることから命名されたものと推測できます。
女性にとって毛皮のコートは一種のステイタスですが、最近は自然保護の関係で毛皮のコートは流行りませんね。もともと毛皮のコートは厳寒地での必需品であり、生活のため毛皮を獲っていた。それが商業ベースとなった時点で環境破壊です。大体日本の気候では、毛皮は北海道の極一部を除き必要無いですよね。特に都会では。