いよいよ遺伝子を組替えた食品が食卓に並ぶ準備が整ったようですが、心配の種は尽きません。まず何の為に遺伝子を組替えるかという問題です。その必要が本当にあるのかどうか?
例えば、厚生省で認可を得た遺伝子組替えの「大豆」は、耐除草剤性があるものです。申請者は日本モンサントという除草剤のメーカーです。このメーカーはラウンドアップという強力な除草剤を作っていますが、この遺伝子組換え大豆はラウンドアップに対して耐性があります。つまり、ラウンドアップでは枯れないのです。
日本モンサントのやろうとしていることは、農家にこの遺伝子組替えた大豆の栽培を奨励し、雑草管理にラウンドアップを使わせようとするものです。除草剤を撒いて枯れなければ便利ですもんね。しかしこれは、農家の方と日本モンサントに都合が良いだけで消費者にとっては何のメリットもありません。農家の方だって、多分自家用には使わないと思いますよ。
遺伝子を組替えた食品の怖いところは、将来何が起きるかわらないという点。安全であるといったってそれは現時点であって、100年後の環境にどう影響するかはわかるはずもないです。
遺伝子が組替えられて、完熟しても崩れにくく腐りにくいトマトができたとしましょう。腐りにくいという事は流通上非常に便利です。しかし、早く腐ることが、自然界で何らかのバランスを保っていたとしたら、腐りにくいトマトは確実にバランスを崩すことになります。今は気がつかなくても、将来は影響が出てくるかもしれません。
厚生省で認可された遺伝子組替食品
ダイズ・耐除草剤性
ナタネ・耐除草剤性
バレイショ・耐害虫性
トウモロコシ・耐害虫性
ナタネ・耐除草剤性
トウモロコシ・耐害虫性
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