今日、2月3日は節分です。今年は何やらコンビニエンスストアで「恵方巻(えほうまき)」という太巻きが大々的に宣伝されています。節分の夜にその年の恵方(歳徳神の在する方位)に向かって、太巻きをまるかぶり(丸ごとがぶりと食べる)します。食べにくいといって切ってはいけません。縁が切れますので。また食べている間はしゃべってはいけません。無言で黙々と食べます。
「福を巻き込む」巻き寿司ということで、具は七福神にちなみ、かんぴょう、キュウリ、シイタケ、伊達巻、うなぎ、でんぶなど七種類の具が入っています。七福神にちなんで「福を食べる」という意味もあります。恵方巻きの起源は1977年に大阪海苔問屋協同組合が、節分の日に道頓堀で実施したのが始まりだといわれています。今では全国で行なわれるようになりました。
恵方はその年の歳徳神(としとくじん)の方位をもって「恵方」とします。歳徳神はその歳によって変わりますので、恵方も毎年変わります。歳徳神の在する方位(恵方)は、その年の十干によって以下のようになっています。
甲・己の年→寅と卯の間(東北東)
乙・庚の年→申と酉の間(西南西
丙・辛・戊・癸の年→巳と午の間(南南東)
丁・壬の年→亥と子の間(北北西)
恵方の反対側を鬼門という人もいますが、鬼門は常に北東をいいますの。恵方は毎年干支によって変わりますので、恵方と鬼門とは別の考えであると理解されるといいと思います。
ちなみに、鬼門(きもん)とは、北東(艮=うしとら:丑と寅の間)の方位をいいます。陰陽道では、鬼が出入りする方角であるとして、万事に忌むべき方角としていますが、じつはそんなこともないのです。あまり気にする必要はないでしょう。