有機と無機の違いを改めて問われると意外と答えられないものです。感覚的に「あれは有機的で暖かい」とか「これは冷たくて無機質」などと普段それらしく使ってはいないでしょうか?じつは有機質そのものが暖かく、また無機質が冷たいということはありません。
「有機」とか「有機質」とか色々な言い方をしますが、物質・物体の場合は正確には「有機化合物」といいます。
【有機化合物とは?】
炭素を主な成分とする化合物。主として動植物の組織の中に見られます。
【無機化合物とは?】
有機化合物以外のすべての化合物。炭素を含まないもの、炭素を含んでいてもそれ以外の元素が主体となっているものなど。
つまり、有機と無機はその化合物に炭素が含まれているかどうかで判別します。炭素があるかどうかは燃やしたときに燃えるかどうかで分かります。有機物は燃えますが、無機物は燃えません。有機物は燃えて炭になります。炭は炭素ですからね。
有機質は炭素を含んでおり、炭素を含んでいるということは酸素による燃焼でエネルギーを発生するということです。生物はこのエネルギーを利用して活動するので「有機」という言葉は「生命があるもの」という意味でも使われるのです。