羽毛(うもう)ふとんというと「冬のもの」と思われている方も多いと思いますが、冬はもちろん暖かいのですが、夏も快適なのが羽毛ふとんの特徴なのです。羽毛は水鳥の体を覆う毛。その羽毛は夏は体温を逃がし、冬は体温を守る調節機能があります。その羽毛を使ったふとんは、夏も快適に過ごせるというわけなのです。
羽毛ふとんの中身はガチョウやアヒルなどの水鳥の羽毛です。羽毛は胸の部分の綿毛で、断熱保温に優れた毛で水鳥にとって肌着の役目をします。羽毛をダウンといい、羽根をフェザーといいます。よくダウン○%、フェザー○%という表示を見かけますが、これは使っている毛の種類の割合で、もちろんダウン100%が最高です。ですが値段も最高なので、そこそこで妥協するしかありません。
羽毛ふとんと呼べるのはダウン50%以上のもので、それ以下のフェザーが主体のものは羽根(はね)ふとんといって区別します。羽根ふとんが品質が悪いということではありません。
最近では綿の布団というのは滅多に見ませんが、綿の布団は打ちなおしができます。同じように羽毛ふとんも打ち直しができます。一生ものだということで羽毛ふとんを買ったけど、なんとなく匂うし、しぼんできたし、という場合は打ち直しを頼んでみてはいかがでしょうか?羽毛は生きていますので、5年も使っていると、汗や湿気を吸って本来の機能が失せてしまいます。
羽毛のリフレッシュは専門の業者に頼みます。羽毛を全部取りだし、機械で攪拌し、ゴミや細かくなった羽毛を取り除き、そのあとスチームで洗浄・消毒します。そのあと乾燥させてふっくらリフレッシュした羽毛と、減った分を足して側地(がわじ)に詰めなおします。これでほぼ買ったときと同じように元通りになります。お値段の方は3~5万円くらいになるようです。大事に使えば50年は使える羽毛ふとんを試してみてはいかがでしょうか。