君が代(きみがよ)は日本の国歌です。正式に制定されたのは比較的最近の1999年。国旗国歌法によって法的に制定されましたが、歌自体はすでに明治時代にも国歌として扱われてきたものです。
歌詞自体は平安時代に詠まれた和歌に基づくものとされ、明治時代その歌詞に林廣守が曲を付け、ドイツ人の音楽家フランツ・エッケルトが西洋的なアレンジをして現在の「君が代」となりました。日本的な響きの中にも西洋的な荘厳さがあるのはドイツ人の手が入っているからなのですね。
明治時代から国歌として慣例的に用いられてきた「君が代」は、その内容が天皇を尊重するものということから、右よりの意見や、左よりの意見が今なお交錯しています。
思想的なものは抜きとして、みんなで唄える国歌はあっていいのではないでしょうか。そして国旗も同様。しかし今上天皇は国家掲揚国歌斉唱については「強制的でないこと」を望んでいるようです。
《君が代の歌詞》
君が代は
千代に八千代に
さざれ石の
いわおとなりて
こけのむすまで
これを漢字を交えた文章にすると意味がわかりやすくなります。
「君が代は 千代に八千代に 細石の 巌となりて 苔の生すまで」
君(天皇、君主)の時代は、千年、八千年も続きますように。
細かい石が大きな岩となって、それに苔が生えるくらい永年にわたって繁栄しますように。
訳するとこんな意味となります。ここで、君=天皇とするところにいろいろな意見が分かれる原因となっています。