カレーライスは日本のもの。すなわち和食である。本当かな?
カレーはカレーというスパイスがあるのではなく、何種類ものスパイスを混ぜ合わせ、肉や豆などを料理したものをカレーといいます。カレーが辛いのは、辛さによって身体を温め、発刊作用によって暑気を払うためです。インドやスリランカなどの赤道直下の暑い国の生活の知恵から生まれた郷土料理です。
通説では、インドに発祥したカレー料理を、東南アジア進出に積極だったイギリスが高級インド料理として本国に持ちかえり、小麦粉を入れたどろどろのカレーにしたのがイギリスのカレー。それを日本の海軍が取り入れて、パンにつけていたカレーをご飯にかけたのがカレーライスの誕生だという。
ではインドにカレーライスはなかったのかというとそうでもないと思います。インドはもともとベジタリアンな国で、カレー料理と一緒に豆や米をたくさん食べていました。インドの米はインディカ米といって、細長い米です。この米はカレー料理にとても合います。鶏や羊の肉を使ったカレーを米に混ぜて手掴みで食べる事はあったと思います。ただこれが日本のカレーライスと同じであったかというとはなはだ疑問ですが。
イギリスでは日本と同じ位カレーが盛んであるといいます。イギリスだからカレーはパンにつけて食べる?本当でしょうか?1600年代では確かにそうであったかもしれません。また日本に伝わったいきさつでも「パンにつけていたカレーをご飯にかえて・・・」と有ります。でも、今は米は世界的に食べられている健康食品です。イギリスでも今はカレーライスを食べているのではないでしょうか?
今のカレーライスのスタイルを考案したのは日本人かもしれませんが、今やもうカレーライスはインターナショナルな食べ物といえると思います。
ちなみに昔(1980年)スイスのジュネーブで食べたカレーライスは約¥3,000でした。牛肉と海老のブロシェットはこれより安かったですから、欧米ではカレーは高級料理なのかもしれません。