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[487]亡命

キューバからアメリカに亡命した。北朝鮮から韓国に亡命した。古くは東ドイツからに西ドイツへ、あるいはソ連からミグに乗って日本に亡命してきた、など、亡命という言葉はよく使われます。

ところで、亡命ってなんでしょう?

字義からすると命が亡くなるという意味にとられがちですが、そういう意味ではありません。亡命の「命」というのは戸籍のことです。亡命とは、戸籍を失う=自分の国を逃げ出して別の国に住むということなのです。

亡命するということはよほどのことには違いないのですが、外国に自由に旅行に行ける国の人は亡命するということはありません。例えば日本人はアメリカでもフランスでもイギリスでも勝手に行けばいい。住むのも自由です。

亡命するというのは自由に外国に出ることができない国の人の話なのです。今で言えば北朝鮮から韓国に亡命する、というような例です。共産圏の国に多いです。

亡命される国としては面白くないですよね。下手すると家族まで捨てて亡命する人もいます。よほどのことですよ。だから、北朝鮮は、「亡命ではなく韓国が拉致したのだ、と理由をつけてきます。無理やり連れ去ったというわけです。けしからんのは韓国である、としたいわけです。そんなわけないのですが。

北朝鮮の場合は、韓国に直接亡命するのは難しく、一旦中国に逃れるのが普通です。中国の北京には韓国大使館があります。北朝鮮を逃れた人はここに泣きつくと言う訳。

韓国大使館があるということは中国と韓国は仲がいいということです。しかし、中国が韓国に亡命を認めれば、北朝鮮は面白くない。中国としては難民指定もできず困ってしまうわけです。中国は北朝鮮とも仲良くしたいのですから。

亡命するのも必死ですが、それを受け入れる国も、外交面ではなかなか大変です。受け入れないで強制送還することもあります。今、中国には北朝鮮から逃げてきた大勢の難民(実際には難民指定されていない)がいますが、ほとんどが強制送還されるとのことです。きっと韓国にとって有用な情報を持っている人のみが亡命に成功するのでしょう。

旧ソ連からミグに乗って亡命してきたパイロットは戦闘機という土産を持ってきたことを考えると、亡命にはやはり手土産が必要ということでしょうか。

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