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[045]企業とセクハラ

 

43号からの続きです~
 
均等法21条では企業にセクハラが起こらないように配慮する義務を負わせています。しかし、実際にセクハラが起こってしまった場合は、この配慮義務違反をもって訴えることはできないのが現状です。つまり、配慮はした。けれどセクハラは起こった。と逃げられるからです。
 
セクハラが起こった時に企業に問える責任は、民法上の「不法行為責任」と債務不履行責任」となります。
 
不法行為責任は、被用者(社員)が事業の執行(仕事上)につき、他人(別の女子社員)に損害(セクハラ)を与えた場合に使用者(会社)に責任が生じるものです。
 
債務不履行責任は、セクハラが社外で行われた(例えば得意先のお偉いさんに胸を触られたような場合)ときは、使用者責任は問えないので、そのような場合は雇用契約上の債務不履行とする考え方です。
 
いずれにしても、セクハラは予防することが大事であって、起きてから対処するようでは遅すぎると言えましょう。セクハラは被害者も加害者も精神的に大変な負担を負うことを忘れてはなりません。
 
いやーウチはセクハラ相談所を設けたけど、全く相談がない。つまりウチにはセクハラなんてないんだな、はっはっはー。
 
なんて安心してはいないでしょうか?それは相談がないのではなく、相談するような雰囲気になっていないのです。まさか事務所の一角に「セクハラ相談所」なんて看板掲げてないでしょうねぇ。そんな相談所誰も行きません。そんな部屋に足を踏み入れただけで噂になってしまいます。
 
セクハラ防止先進企業の資生堂では、セクハラの相談員を社外から招いたり、相談所を見た目にはわからないようにしたり、また部屋を時々変えるなど、相談しやすさという点に格別の配慮をしています。
 
相談が全くなかったら、もしや相談しにくいのでは?と自社のシステムを疑ってみることも必要です。
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