前回が「リストカット」についてお話させていただいたんですが、今回は「お薬と病院」についてお話させて下さい。
倉山が初めてお薬(精神科や心療内科で処方されるような)にお世話になるようになったのは中学2年の夏の頃でした。
何より心療内科に通院すること自体初めてで、わからないことだらけでした。初めて通院したクリニックは地元でも少々評判の良くないクリニックで(当時倉山はそんなことしりませんでした)、医師(せんせい)はろくに話も聞いてくれずただやたらと薬を処方しようとする(笑)いえ、薬を処方されてもよかったんですが、なにしろ薬の効果など一切説明が無いまま処方されて、
『これ…本当に効くの?というか何の薬なんだろう』
という不安が過ぎりまして。
薬を勝手に飲まなくなりました。はい。でもってクリニックにも通院しなくなりました(笑)
これでよくなるハズがありませんよね?これも今だからこそ言えるのですが、薬はちゃんと医師の指導どうりに飲むことが大事だと思います。当たり前のことなんでしょうが、やはり当時は心の病に効く薬なんてあるのかと信じられなかったからでしょう。
そうして高校に入学してすぐに通院し始めた医院は地元ですこし有名な「精神科と言えば…●●医院!!」というようなところでした。
現在も通院しているのですが、通院したての頃は前のクリニックでのことが少々引きずってまして。ロクに診察で話も出来ず薬だけが処方され。症状はよくなるどころか悪化してるような気がして学校には通えなくなりました。人間関係や自分へのコンプレックスなどもあってだったのですが、今思えば半分ノイローゼ気味だったんじゃないかと。リストカットは慢性化。薬も効かない。
『あれ、もしかして薬たくさん飲んじゃえばもっと効くんじゃ?』
高校1年の秋。コレが初めてのOD(オーバードーズ)だったんでしょうか。1日1回1錠と決められた抗不安剤を一度に2錠。3錠。4錠。5錠。数は日ごとにどんどんと増え、家の中を歩くにもふらふらとしながら、何かに捕まりながらでなければ歩けないほどの時もありました。でもやはり、症状がよくなる気がしませんでした。
『自分はこのままずーっとこんな調子のまま両親に迷惑をかけていくのだろうか。生きていて意味があるのだろうか。いっそ消えてしまえば両親も楽じゃないかな』
そんな考えがふと頭に浮かんだ後に気付けば救急病院の処置室でした。いわゆる胃洗浄を受けていました。人生初の胃洗浄、めでた…くないですね(笑)
薬を大量に飲んでしまったようでした。両親のあの辛そうな顔。今でもほんのほんの少しだけ覚えています。でもまだこの時の倉山は『こんなことはなんの解決にもならない』とわかっていませんでしたし、誰も教えてくれませんでした。
倉山栞