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[369]ザーサイ

ザーサイは中国の漬物ですがそれも四川省特産です。四川省は寒い地方ですから料理も辛く塩分も濃いのが特長ですが、ザーサイも同様に辛い漬物です。中国の漬物ですから歴史がありそうですが、意外と新しい漬物のようで1800年代に考案されたものということです。

ザーサイとは四川省特産のカラシ菜の茎用種の変種で、根のすぐ上の部分がコブ状の肥大したケッタイな野菜です。コブの部分を食します。ザーサイの栽培には冬が温暖である気象条件が必要で、名産地としてあげられるのは四川省重慶の西にあるプーリンです。ここのザーサイは身が締まってとても美味しいそうです。

ザーサイの漬物はコブの部分を塩漬けと天日干しを繰り返したのち、カメに入れて辣椒醤、花椒粉、塩などを混ぜ、コンクリートでふたをして一年熟成させます。カメに詰めるときに棒でつつききっちり圧搾して詰め込むので「搾菜」という名がつきました。

輸入されたザーサイはそのままでは食べられません。水で戻して塩分を抜いてから食べます。戻しすぎるとまったく味気なくなるので、塩抜きはころあいを見なくてはなりません。塩抜きしたザーサイはスライスしてそのままいただいてもいいですが、豚肉や筍などと炒めてもおいしいです。

桃屋のザーサイの登場でかなり食べやすくなったザーサイですが、それまで売られていたザーサイは辛く臭くて食べやすいものではありませんでした。私も子供のころデパートのお好み食堂で知らずにザーサイ麺を頼んで食べられなくて悲しかった思い出があります。

横浜の中華街でもうかつにザーサイを頼みますと、臭くて食べられないものがでてくる時があるので注意してください。そういう風にいろいろ考えると桃屋のザーサイの功績は大きいと思います。

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