■読者からの質問
有給休暇を取得した際、給与の計算はどのように行われるのでしょうか?
現在、恒常的に残業が月に80時間ほどありますので、毎日4時間程度残業していることになります。そういった状況で有給を取得した際、本来働くであったろう残業の4時間分もつくのでしょうか。それとも、基準労働時間である8時間分しかつかないのでしょうか。
極端な話、仮に有給で丸々一ヶ月休んだとしたら、前月と同じ労働時間分の給与がもらえるのでしょうか。なんとなく、8時間しかつかないのかなと考えていますが、働けば必ず残業になるので、有給をとったときだけ8時間となるのはちょっと納得がいかないです。
また、予め残業が指示されていた場合でも同じでしょうか。ご回答いただければ、ありがたいです。
現在、恒常的に残業が月に80時間ほどありますので、毎日4時間程度残業していることになります。そういった状況で有給を取得した際、本来働くであったろう残業の4時間分もつくのでしょうか。それとも、基準労働時間である8時間分しかつかないのでしょうか。
極端な話、仮に有給で丸々一ヶ月休んだとしたら、前月と同じ労働時間分の給与がもらえるのでしょうか。なんとなく、8時間しかつかないのかなと考えていますが、働けば必ず残業になるので、有給をとったときだけ8時間となるのはちょっと納得がいかないです。
また、予め残業が指示されていた場合でも同じでしょうか。ご回答いただければ、ありがたいです。
■たまごやの回答
お便りありがとうございます。例によってアバウトに答えさせていただきます。
行動を起こす時には関係省庁の窓口にてご確認ください。
行動を起こす時には関係省庁の窓口にてご確認ください。
『年休の賃金』
年休の賃金については労働基準法39条の6項で定められています。
http://www.tamagoya.ne.jp/roudou/rouki4.htm#39
http://www.tamagoya.ne.jp/roudou/rouki4.htm#39
これによると、以下の3種類の賃金を認めています。
(1)平均賃金
(2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
(3)健康保険法に定める標準報酬日額に相当する金額(労使協定必要)
(2)所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金
(3)健康保険法に定める標準報酬日額に相当する金額(労使協定必要)
またこれらの賃金を採用するにあたっては「就業規則に定める」ようにも言及しています。
従いまして、お尋ねの場合ですが、まず就業規則に定めてある「年休の賃金」を確認しましょう。その定めてある方法によって、賃金が支払われる必要があります。
上記3種類の賃金のうち、金額が一番高いのは(1)です。平均賃金は過去三ヶ月に支払われた平均となり、それに残業が含まれていれば、それも平均されて加算されるからです。
(2)や(3)は所定もしくは標準となっており、残業などは含まれません。会社(使用者)からすれば、コスト節減のため(1)の平均賃金ではなく(2)もしくは(3)を採用する場合が多いです。おそらくお尋ねの場合もこの(2)を採用されているものと思われます。そして、これは違法ではありません。
もし就業規則に年休の賃金についての定めが無い場合は、労働基準法違反となり、罰則(六箇月以下の懲役又は三十万円以下の罰金)の対象となります。
なお、平均賃金については労働基準12条で定義されています。
http://www.tamagoya.ne.jp/roudou/rouki1.htm#12
http://www.tamagoya.ne.jp/roudou/rouki1.htm#12