友人ら三人でツーリングをした。今年の夏はとても暑く島根の米子は39度まで気温が上昇していた。当初の目的地は島根出雲大社だったが気温を気にして岡山蒜山、鳥取大山に変更していた。
朝7時から出発し蒜山、大山までは順調に進んでいった。大山の麓は標高900Mもあり気温が25度のところもあり涼しく気持ちがいい。岡山の市内は30度以上あるというのに。ロープウェイで大山を少し上がれるので登ってみたが景色は最高で島根も一望できる。空気も澄んでいて日頃のストレスなどを吐き出せるようだった。
「大山での景色を見ると島根出雲大社まで行きたい」と気力が湧き出てきた。三人はそのまま出雲へと向かっていった。しかし気温は上昇し始めて道端の温度計は35度など。道路もお盆なので渋滞が目立つ。日差しは強くなる一方で昼の三時には三人の体が火傷しているように赤くなっていた。
それでも三人は気の合う仲間で笑顔を作っては暑さをしのいでいた。道端の温度計は上昇いていき信号でとまっているときに米子で39度を見たときは三人で笑っていた。ドライヤーを当てられたような風を受けながら走る三人。この暑さは呼吸するのが嫌になるほどだ。
長く走っていると「なぜ走っているのか?」と思っていた。それは出雲へ行くことが目的と思わなくなっていて「三人で走っていることが楽しくて走っている」と気持ちの急な変化に気づいた。こう思える仲間と走ってよかったと思える瞬間は最高だ。
普段なら嫌気がさすはずが気の合う仲間と走ることで楽しさに変えてしまう。出雲大社へ到着することが目的ではなく、ただ三人で走ることが目的に変わった時がこのツーリングの醍醐味だった。単純なようで奥の深いツーリングに対する感覚。
ソフテイル岩川