オートマ車が普及してきますと、クラッチ操作が要らないので左足が暇です。そしてそれならば、ということで、左足でブレーキを踏んではどうか、という意見が一部評論家にはあるようです。しかし、これはどんなものでしょうか。クルマはカートではありませんからね。ちなみにカートは右足アクセル、左足ブレーキです。
人間というのは、細かいアクセル操作は右足のほうが良さそうです。ブレーキも細かいコントロールをするには右足のほうが良いでしょう。しかし、もしパニックブレーキを踏むのなら、左足のほうが強力かもしれません。
どちらにしても、アクセルとブレーキを同時に扱うことは普通無いので(レースではある)アクセルもブレーキも同じ右足で扱ったほうが間違いなくて良いと思います。
【左足でブレーキ操作をする場合】
1)坂道発進
オートマの場合、普通の上り坂ならまず後退はしませんが、急な坂の場合は後ろに下がってしまうことがあります。こんな時はサイドブレーキをかけながらアクセルを踏めば良いのですが、上級車では踏み込み式のサイドブレーキだったりするとこの技が使えません。そんなときは左足でブレーキを踏んで、右足でアクセル操作をすれば嫌な坂道発進もラクラク。
2)深い水溜りを走り抜ける場合
大雨洪水警報がでて川が氾濫したって、そこを走り抜ける必要があるときがあります。そういう時は、左足でブレーキを軽く踏みながら、走り抜けます。こうするとブレーキ内に水が入らず、その後もちゃんとブレーキが利きます。ドラムブレーキではブレーキドラムのなかに水が入ると、ブレーキがまったく利かなくなることがあります。ディスクブレーキなら大丈夫です。水溜りを出たらブレーキが利くかどうか確認しましょう。
3)雪道を4駆で走る時
これは主にレースで使う技ですが、雪上を4駆で走る時、前輪に車重をかけることでトラクションを得たいときがあります。そういう時は、ブレーキを左足で軽く踏むことで重心を前に移動させ、トラクションを得てすばやくコーナーを曲がることが出来ます。しかしこれは一般公道では必要ない技です。
やっぱり、左足ブレーキはやめときましょう!