昔、真っ赤なシボレーカマロに乗っていたことがある。カマロとはアメ車だ。アメ車とはアメリカ車のこと。わかってるって?


燃費はそう、5km/Lくらいだったでしょうか。でっかいボディに左ハンドルは実に運転しずらい。後ろの座席は狭いし、トランクを開ければこれまたでかいスペアタイヤが鎮座していて荷物なんか積めやしないぞ。後方視界はほとんどゼロ。造りはめちゃめちゃ悪くドアなんか曲がってついていた。ドアとボディの隙間なんか上の方は2mm位なのに下の方は1cmくらい空いている。
それでもせっかく買ったクルマだ。休日は手入れに余念がない。しかしワックスをかけていてゲゲッと思った。下の方の塗料が完全に塗れてなくてザラザラ。それでもV8、5.7リッターのエンジンはすごいパワー・・・と思いきや・・・。なんと高速でも130kmしか出ない。なんだこりゃ?いやになって3ヶ月で売ってしまった。アメ車とはこういう代物である。こういうことを納得して乗るのがアメ車。しかしなんとなく憎めないのもアメ車。
アメ車にも良いところはある。それは、安全性だ。アメリカは道路が広い。したがって運転もおおらか。スピードも出す。だから事故が起きると大変だ。前後左右あらゆる角度から衝突しても、乗員は死なないようにできている。最近になって国産車にもゾーンボディとかゴアとかいう衝突に対しての対策をするようになったが、アメ車はとうの昔から対策済み。アメ車のドアなんぞ昔から分厚くて重たいのだ。
またヘッドライトも、オフセットつまり引っ込んで装備されている。これは前方衝突した時にヘッドライトが損傷しないようにするためだ。アメリカは広いので一晩走っても町にたどり着かない事もある。ヘッドライトの損傷は命にかかわるのだ。
装備に関してもシンプルだがちょっとやそっとでは壊れないようにできている。たとえばサイドウインドウ。壊れて閉まらなくなったらどうします?日本だったらちょっと我慢して修理工場まで走れば事足りる。しかし、アメリカのアラスカあたりで窓が閉まらなくなったらそれは凍死を意味する。アメ車を買うということはその信頼性と頑丈さを買うことにほかならない。
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