今から22年ほど前になりますか、マツダのファミリアがブレイクした時期がありました。FFになってスタイルが抜群によかったせいで大いに売れました。
http://www.mazda.co.jp/philosophy/history/
そのとき懇意にしていたトヨタのセールスマンがぼやくぼやく。「うちにもあんなクルマがあればなぁ・・」。販売店が多くセールスマンを大量に抱えていたトヨタは嘆くセールスマンのために似たような車を作りました。それがカローラ2でありコルサでありターセルだったのです。こういうときのトヨタの対応はすごく早い。さすが販売のトヨタです。ちなみにカローラ2はあまり売れませんでしたねぇ。そこそこ人気はありましたが。
今回WISHを見たとき、だれもがホンダのストリームの真似だと思ったように、やはり私も同じように思いました。ホンダがストリームをヒットさせ、それをトヨタが黙っているわけがありません。そこはトヨタ、すばやくストリーム対抗車を世に送り出したのです。
ホンダはミニバンのオデッセィをヒットさせ、その後にストリームをヒットさせましたが、ストリームのその魅力は価格の安さにあります。グレードにもよりますがオデッセィとストリームでは100万円も開きがあります。同じ7人乗れるならストリームが売れるのは当然のことです。
WISHもその魅力はお手ごろな価格設定といえます。そしてストリームが青ざめるのはその質感です。最近のトヨタのクルマはものすごく質感が高い。オデッセイの質感に迫りながら価格はストリーム並み。これは商品価値があります。しかも「トヨタの安心」が付属しているのです。
さて、そのWISHに試乗してきました。お世話になったのはいつものネッツトヨタ店。ドアの開け閉めやシフト感覚、ステアリングの剛性など文句のつけようがありません。試乗したのは2WD1800ccエンジンのXタイプでしたが実用上は十分な性能を持っています。ただしスポーツカーのようなわくわくする走りではありません。もっともそういうところを狙ったクルマではないので、スポーツ性を期待しては酷というものでしょう。
3列に並んだシートは7人が乗ることができます。しかし7人乗って長距離はちょっとつらいでしょう。荷物もあることを考えると5人ゆったり、というところではないでしょうか。エンジンは1800ccと2000ccが選べます。2000ccのほうはややスポーティな仕上がりです。
このクルマはいろいろなシーンに使えそうなクルマなので、エンジンはあえて軽快な1800ccを選び、必須アイテムとしてはカーナビをぜひとも装着したいところです。そしていろいろなところに自由に行くのです。オプションを欲張ると上位車種(この場合イプサム)に目移りしてしまうトヨタマジックに引っかかりますのでオプションは極力最小限に。
5ナンバー車ですから取り回しや維持費も楽です。今年新車を買おうと思っているう人は候補からはずせない一台だと思います。いやはやこれだけトヨタを褒めるはひさびさですねぇ。