[059]鷲ノ巣村めぐり その3

エズの村に行く方法をガイド本では国鉄の駅前からニーチェの道があるからと紹介されていますが、この道は登りよりも下るのに利用した方が絶対に言いと実際に歩いて思いました。行きはバスに乗って絶壁ルートを何度もハラハラしながら登って下さい。村に到着しても中心地に行くまでまた更に15分位石段を登るし、村の中はとにかく階段だらけです。
エズはアクセサリーなどの装飾品の村、そういうアトリエやブティークが密集していました。どれもオリジナル作品で日本では見かけないような大胆さがありお値段も手頃でした。ここはこれまで行った鷲ノ巣村とはちょっと違って高級シャトーホテルなんかもありかなりのリゾートぶりを感じさせました。
村の中には熱帯植物園と称するサボテン園がありました。こんな高いところ、それも砂漠でもない岩山にサボテンが生えるのかと感心したり、エズの雰囲気とサボテンのミスマッチが良い。砂漠でないのでサボテンの側に寄ってもガラガラ蛇は出ません。ご安心を。


さて問題のニーチェの道、駅前からだと最初の数十メートルだけ舗装された遊歩道でその先はけものみち。山の裏側にエズの村があるので登るとなると1時間以上はかかるし、手すりも何もないかなり険しく傾斜がキツイ所を登ります。村の入り口にたどり着くまでに体力消耗しそう。
極度の高所恐怖症なのに好奇心も強い私はこの道を村から駅まで降りることに挑戦。途中に絶景ポイントを幾つも見つけ「怖い」「綺麗」を連発しながら50分位で降りてきました。爽快。駅前にはニース-マントン間を頻繁に往復するバスもあるので時間を有効に利用でき、健脚とスニーカーがあれば感動的な絶景とスリリングなハイキングが楽しめます。
香水の町、グラースはニースからもカンヌからのバスがあり便利。想像していた一面の花畑はなく香水製造工場と香水関連の美術館が幾つかありました。ラベンダー畑ならプロヴァンスのニヨンスの方が多い、でもあちらは香水製造でなくラベンダー蒸留所ばかりですが。美術館は香水ボトルや香水の歴史などを中心に女心をくすぐるようなコケティシュさが漂ってます。またプロヴァンス織ブティークもお洒落な品揃えでした。ここは訪れるだけで「私も女だ!」と再認識させる魅力があります。
どの村もそれぞれのシャルム(魅力)を発揮しています。だからコート・ダジュール鷲ノ巣めぐりは日数をかけてゆっくりたっぷりお楽しみ下さいませ。
夢路とみこ