[321]バカラ美術館

ワイン好きな人ならバカラのワイングラスは知っていると思います。ワイン愛飲家ならグラスがワインにどんな効果、どんなメリットがあるかということも。私はワインが好きでフランスに来て、二つ持っている異業種交流会のイベントのテーマでもやっぱりワインに関することが多いのです。
「ワインを飲む会」というテーマで飲み会を月に2回くらいやっていますが、平日のアフターファイブのイベントなのでメンバーがなかなか集まらない日なんて、一人で出かけてます。人が来ようが来まいが関係ない。ワインはみんなで飲んでも美味しい、一人で飲んでも美味しい。ワインはとどのつまり美味しい、というのが私の持論なのです。でもその美味しいワインを更に美味しくする道具のひとつがワイングラスなんですよ。
これも私の持論なんですが、思い込みと取られても仕方ありませんが、でも、グラスが良ければ安っぽいワインでもワンランクはアップするというものです。それはサラダドレッシングを作るときにオリーブ油のランクを上げるよりも、お酢に凝る、つまり平凡なサラダ油でもそんなに贅沢なオリーブ油でなくても、使うお酢をワインビネガー以外にシードル(リンゴのサイダー)やフランボワーズ(ラズベリー)、ハーブ入りのお酢にしてみるとこれが不思議なことにかなり美味しくなるんです。お酢なんてオイルと比べると値段はそれほど高くないし種類もいろいろあるので、こちらに凝ると安い材料でランクアップのドレッシングが出来ます。
ワインについて言うならば、上質のシャンパンフルートで飲むと安めのシャンパンが高級シャンパンのように泡が、つぶづぶが長く弾いているんですよね。それはグラスのカットや使われているクリスタルの量によると、その昔、ロレーヌ地方のクリスタル工房見学をしたときの職人さんの説明で知りました。
ワインに凝りだした頃、著名なグラスで試飲をする機会がありリーデル、ミカサ、バカラ、サンルイ、クリスタルダルクといろいろ試しましたが、この中で私のワイン好きに滑車をかけたのがバカラ。日本でその昔、バカラ展がありマハラジャテーブルが来たときは横浜、大阪まで追いかけ、そして今はロレーヌ地方のバカラまでやっぱりこれを見に追っかけて行きます。
バカラにあるこの美術館についてはこちらをどうぞ
http://blogs.yahoo.co.jp/beaucaillou7/54377820.html
夢路とみこ

[307]ディジョンのワインバー(1)

ポルト・ギョームという凱旋門のそばにあるこのホテルはかつて由緒あるお宅が独立経営していたホテルで、今はチェーン系、3つ星のホテル。室内は古き良き時代のヨーロッパを感じさせるけど、それぞれの部屋の内装が異なっているのでお部屋の比べっこが大好きで、ちょっとでも違うとむくれる日本人団体観光客には向かないと聞く。その代わり、ヨーロピアンアンティークを求めて旅する観光客やちょっとバジェット旅行のカップルには人気があるようです。
またこのホテルの中のレストランはシックだし、日本語メニューもある、そして料金はお手ごろだから観光客も多く立ち寄るのも頷ける。しかし、私のお目当てはこのレストランではない~。この店が美味しいことはディジョン時代に何度もビジネスディナーで使ったから知っている、しかし、私の目当てはこのレストランの下にあるワインバー。
まずホテルの入り口でレストランかフロントの人に「下のワインバーに行くよ」と声を掛けましょう。下のカウンターには誰もいないのでだまって降りてゆくといつまでたってもオーダーすら取りに来てくれません。カーブなのでアコースティックが良いのとグラスで作った照明がやわらかい光でロマンチック。
ちょっと気になったのは、ここも最近のディジョンの傾向か、パリのどっかのバーのような内装。90分もTGVに乗ってレピュブリックとかバスティーユにありそうな店の雰囲気を味わうのはどうなんでしょう。ディジョンの人にはお洒落でしょうが、私にはもう見飽きた感じです。ワインリストを見るまでここがブルゴーニュかどうか疑いたくなります。
この店では分厚いワインリストにいろいろなワインをグラスで飲めるようになっているので、銘醸街道をグラスで横断するのは可能です、が、ブルゴーニュワインの基本をさらっと体験してみたいのであれば、セットメニューをお勧めします。このセットはグラスで3種類のワインにチーズとハムのセットが乗ったおつまみの皿1枚においしいパン、バターがついて来ます。料金は13、16、19ユーロとありワインのランクによってこの値段に差があります。ワインだけのセットメニューは3種類を10ユーロから。
詳細はこちらでどうぞ
http://blogs.yahoo.co.jp/beaucaillou7/51003860.html
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