[85]愛犬シェパード・太郎の思い出(1)
第85回
■愛犬シェパード・太郎の思い出(1)
シェパード犬の話が出ましたので、私は子供の時から犬・猫の動物が大好きでした。シェパードは昭和九年に生まれた犬ですが、名前は「太郎」と云いました。此の犬は家の番犬で、昼間は鎖で縁の下に繋いで居るのですが、夜になると庭に放します。人が来なければ鳴きもしませんし静かですが、人が来たときは大変です。なにしろ大きな犬ですから襲われたら大変ですから、来た人は必ずベルを鳴らして貰います。
たまに人が来ないときは庭に放して私と遊びます。ボール遊びが好きなんですが、ボールが無いときは、適当な石を持ってきて目の前で咬んで居ますが、そのうちに私の座っている廊下の端にその石を置いて、そこに座ってじっと見つめているんです。つまり投げてくれ・・と云う事です。そしてそれを遠くに投げると猛然と走って、それを見つけて持って来るんです。同じ物だから感心です。そして又繰り返して遊ぶのです。
ところが「太郎」は猫とは仲が悪いんです。猫は三匹も居たのですが、見ると猛然と追いかけますが、猫は素早いですから6尺もある塀に飛び乗って逃げますが、たまには追いつめられることもありますが、すると背の高い松の木に登ってしまいます。
ですけど猫は登った木から降りることが出来ないので「ニャーニャー」鳴いて五月蠅いのです。仕方がないのでハシゴを掛けて降ろすことも何度もありました。猫は外に逃げるのは良いですが家の中に入ることもあります。すると「太郎」は追いかけて家の中までドタバタと走り回ることもありました。
ある時リードを付けて外に出て郵便局に行ったことがありました。するとそこに虎猫が居て、「太郎」を見ても逃げなかったのです。近寄るとその猫は背中をまん丸に立てて、却って威嚇して来たんです。すると「太郎」が近寄ったとたん、電光石火の早業で手でひっかいたのです。「太郎」はビクついてしまいました。家に帰って「太郎」の顔を見たら額の当たりに猫の爪が刺さっていました。
又こんなこともありました。私がまだ小学生の頃、友達が二、三人遊びに来たことがありました。勿論「太郎」は廊下の下の縁の下に繋いでありました。そして友達と「かくれんぼ」をするときに、友達と着ている洋服を交換したんです。そして私は「太郎」とは馴れている間柄ですから、「太郎」の側に隠れようとしたんです。すると「太郎」は猛然と私に襲いかかって来たのです。馬乗りになるような感じで、友達の洋服をズタズタに破いてしまいました。匂いが違っていたからですね・・きっと。
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