[133]バッハからバッカスまで

ジュヴレイ・シャンベルタンで開催されるこの音楽祭「バッハからバッカスまで」は今年で19回目、毎年9月の初旬に行われます。これはジュヴレイ・シャンベルタンを中心に付近のワイナリー村郡、ブロション、クーシェー、シャンボール・ミュジニーなどで一斉にワインの試飲会や音楽祭をします。タイトルにバッハがあるからクラシックのみかと思うと、いやいや、私が行ったのはジャズでした。場所はカーブだから音響効果抜群。アコーディオンでジャズを演奏するなんて何てフレンチなんだと思いきや、いやいやこれが聞かせる。
この音楽祭のプログラムは多様。クラッシックはもちろんのこと、ジャズあり、モンマルトルの酒場シャンソンありと興味はつきません。私のジャズコンサートは残念ながらワインが出ませんでした。シャブリ村から来た演奏者のジャズマン達は「ここでワインを出すとそっちに気が取られて私達の音楽聞いてくれないから出さない」なんてジョークを飛ばしてたけれど、私はジュヴレイ・シャンベルタンを片手に聞きたかった。もちろんワインを飲みながら聞くコンサートもあるし、コンサートの後にワイン専門家による試飲会やワイナリー見学付きもある。だから値段も10ユーロから40ユーロまでと様々。


ディジョンからジュヴレイまでバスで30分程度だから宿泊なんてしたことなかったけど、この時ばかりはコンサートの終了時間があったのでホテルに泊まった。オウ・ヴァンダンジュ・ド・ブルゴーニュでデミ・ペンション(夕食、朝食付)にした。わずか56ユーロの宿泊費で涙がちょちょ切れる程に美味しいコースメニューの夕食でした。特に好物のコック・オウ・ヴァン(雄鶏の赤ワイン煮)にはため息が。ジュヴレイ・シャンベルタンもグラスで1杯8ユーロとお手頃。この店の通常コースメニューだって20ユーロ以上するのに。高級ワインを造るジュヴレイ・シャンベルタン、一見スノッブなイメージも感じるけれどこのホテルで感じた温かみときめ細かなサービスにものすごくホッとしました。大したことではないのかもしれませんが、固いフランスのロールパンを温めて出してくれるなんて、この店はミッシュラン並とも感じました。普段、必要がないから泊まらないけどでも泊まることでこの村の素晴らしさを再確認しました。
Aux Vendanges de Bourgogneのサイト
http://www.hotel-bourgogne.com/aux-vendanges/
ディジョンからボーヌ方面行きTRANSCOバス44 Gevrey Chambertin
Crois des Champsで下車。国道沿いにまっすぐ進行方向に歩く事5分、このホテルのレストラン前に着きます。
夢路とみこ