ディジョンとボーヌの間にちょこんと位置するニュイ・サン・ジョルジュは二つの有名観光都市の間に挟まれる、銘醸街道沿いのチャーミングな町。 TRANSCOバスでもSNCFの電車でも行ける便利な町。この町を有名にしているのはワインというよりもカシス。リキュールとして日本でももう御馴染みかな。このカシス、飲んでも美味しいがその葉っぱに巧妙あり。何とその昔はマスタード同様に薬品だったとか。カシスの葉にマスタードを塗り湿布すればダブル効果とか。そのカシス、12月が収穫期。カシスの畑はニュイの葡萄畑の裏山にあり、マイナス気温の中の収穫は辛い。
ニュイのカシスと言えば有名どころはVEDRENNE社で駅の近くにはCASSISSIUMという博物館さえも持つところ。でも私が好きなのはニュイからタクシーで10分位山の中に入るとあるFRUITROUGEというオリビエさん夫妻が経営する小さな果実製品工房。農協組合か何かの推薦店のらしく認定の看板が入り口にある。若い夫婦が二人で一生懸命やっているというのが工房の中の装飾に溢れ出ている。とてもミニヨン(かわゆい)お店です。ご主人のご両親は果樹園を営みお兄さんはワイナリー経営と「明るい農村一家」という事もありオリビエさんの工房兼売店にあるジャムやワインは家族が一丸となったらこれ。これこそニュイのコストパフォーマンス。カシスのジャムはすっぱい。甘味料たっぷりのスーパー品とは違いそのすっぱさがとても新鮮。リキュールのカシスはダブルクリーム、つまり果実を濃縮しただけ。これで作るキールを飲む時、キールを考案したかつてのディジョン市長、キール氏に最敬礼。ここを訪ねるときはニュイの観光局で地図を貰うかタクシーの手配がベター。
ニュイと言えば山梨県一宮町と姉妹都市なんです。この一ノ宮町ってご存知ですか?日本に数あるワイナリーの中でも私の大好きな「ルミエール」がこの一宮町なんです。だからニュイに初めて来た時に国道沿いにある姉妹都市掲載看板にこの町の名前を見つけ感動しました。私の味覚はこのニュイまで続いていると我ながらニンマリ。ワインはフランスワインが一番好きだけどでも各国の銘醸を探すのも楽しみのひとつ。日本の銘醸はやはりルミエールだと思いました。お手頃なものから高級品までどれを取ってもフランスワインに劣らない美味しさ。日本にいたときは山梨のワイナリーから直接一升瓶入りのものを毎月数本注文してマイワインとして楽しんだものです。
ニュイ観光局 http://www.ot-nuits-st-georges.fr/
ルミエール http://www.lumiere.co.jp/
夢路とみこ