足が痛い、4年前の船の事故でズレた足の関節が2年ぶりに痛み出した。今年は冬が長く気温が中々上がらないせいか特にきしむ。幸いな事にかかりつけの内科医が去年、廊下を挟んでお向かいにクリニックを開いた。ドアを開けたら「先生助けて~」が言える。でも、この国の医療システムは「痛いから、先生助けて~」が通用しない。ここではみんなかかりつけの内科医がいてその先生の処方箋を持って専門医のところに行きます。内科医は簡単に予約が取れるもののその先の専門医がなかなか取れない。私の足の専門医は市内だけどちと遠い。予約を入れたら1ヶ月待ちと言われ、痛み止めもないまま泣く泣く待つ事に。
欧米人とアジア人では体温に差があり構造も若干違う。だから欧米人に効果覿面の薬でも私には副作用を起こす位に刺激的だから医薬品には要注意。それ以上の注意が必要なのはどう具合が悪いのかをきちんと説明する事。日常会話の仏語には慣れたけど医療用語はさっぱり。やっぱり手放せないよ、冊子「急病パスポート」病院では電子辞書よりも役に立つ。
足の痛みは別として、やはり日頃からのしっかりとした健康管理のために私は食生活に気を遣います。仕事柄、外では美味しいものをたらふく食べ、ざるのように飲みの大食漢だから、うちにいる時は厳格とまでは行かないものの慎ましくしようと心がけています。
[162]どっちが贅沢
私はカメラ好き。私のベイビーは85年に購入したミノルタX300というマニュアルカメラ。撮るのはもっぱら景色ばかり。20年近くいる私の旅仲間。撮る物は景色が中心。特に葡萄畑の写真を撮るのが大好き。ディジョンがあるコート・ドール県の意味する「黄金の傾斜」になる秋は私のベイビーには休暇がない。ベイビーの修理費に並んで私の財布を泣かせるのはフランスにおけるフィルムと紙焼きの高さ。パック販売されているフィルムスピードは200が主流。
安く焼いてくれる店でも24枚フィルムを出すと3日くらい掛かり5ユーロも取られる。これの倍くらいする店はサイズも大きいし品質も良い、でも日本ならもっと早くて安くって綺麗な仕上がりになるのに。フィルムももっと安いし。だから日本へ行く度にフィルムをごっそり買い込んでこちらに戻ってきます。カメラを最初に造ったのはフランス人、それもブルゴーニュはシャロン・シュル・ソーヌ出身のニエプス、なのに何故写真がこんなに高いの?彼らに言わせると「写真」は贅沢品扱いらしい。自分の考案したものが高く見積もられていると知り草葉の陰で聞くニエプスはニンマリとしているかしら。