旅行企画の仕事を手伝っていると、呆れる事とちょっとだけ頭に来ることが頻繁にあります。私は自他共に認める位の短気で意地悪なくらいに物事をはっきり言う方なので、ストレートにそれをぶちまけます。でもそれはこちらの欲求不満を単に発しているのではなく、私たちも現地に住む側としてこちらの慣習や事情に精通しているところもあるので、それを日本の人たちにも理解してもらいたい、こちらもプロだから仕事して引き受けている以上は出来るだけのことをするけれど、私たちの先には現地人、フランス人がいる事を知ってもらいたい。
これは旅行の仕事のみならず日本と現地の掛け橋となるような仕事をしていると、商品には関係なく起きる問題。日本側は日本の常識と感覚でこちらに様々な要求をする。請け負う私達には理解出来ても常識も慣習も違う現地人に同じ回答を求めるのは不可。それを理解せずに劣悪なサービスとか能力が低いみたいな言われ方するのは本当に悲しくて情けない。
例えばお買い物。日本では「ただ見るだけ、触るだけ」は大した事でないけどこちらは非常識。店員にあれこれ持って来させ、試着した挙句「やっぱり気に入ったのがないから今度ね」と通訳するその瞬間、私の顔はゆでタコしています。フランスはパリでもコンビニは殆ど見かけないし、流しのタクシーも皆無に近い、辛うじて日曜祝日でも買い物できる場所はあるけれど、それは大都市パリの話で地方はゼロと思ってください。
食事だってそう、フランス人は胃袋が3つあると言われるほどに良く食べます。ただ食べるのではなく食事という芸術を前菜、主菜、チーズ、デザートとあらゆる角度から楽しんでいるのです。だから彼らの胃袋に合わせてシェフは料理するので、私達日本人には多すぎるかもしれません。でも、遠慮せずに残してください。残す方がむしろ「少な目の量で」と手間隙掛かる注文をするよりもお店側としては楽なのです。
フランス人はラテン人です、日本人とは時間に対する感覚が違います。何事にもゆっくり、気分次第なのは私たちが間に入ろうが何しようが性分なので変わりません。むしろ、慣習の違い、文化の違いを楽しむ余裕を持って下さい。綺麗なイメージばかり追わず現実も見て下さい。そして何よりも皆さんの楽しい旅行のために必死になって現地で手配している私たちの事のアドバイスに良く耳を傾けてください。旅の恥は掻き捨てという悪い言葉は忘れて!
夢路とみこ
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最近シャンブル・ドット(民宿)にはまっていて宿泊する所をここばかり。利点はやはり何と言っても家族的な雰囲気、ホテルでは味わえない魅力。どっちみち私の旅行はホテルにお金を掛けないから、同じ安宿なら断然こっち。ターブル・ドット(夕食)付きばかり泊まるのは家庭料理の魅力もさることながら他のパンションショナー(宿泊客)との会話も魅力。ここは地方が変ると外国のように違うから面白い。ただタクシー代とか会話を楽しむためにもやはり2組での宿泊が良いような気がします。オーナーにしても二人の方が有り難い様。民宿と言っても日本のような感じでなく、ほぼホームステイだからやはりある程度のマナーは重視したい。例えば到着は夕方以降の夕食前、出発は午前中、それも10時ごろまでに退去すると先方もお掃除やお洗濯が楽。ホテルと違ってチップという訳にもいかないから、日本から100円ショップで購入した小物でも思い出の一品を渡してあげれば大変喜んでもらえます。
フランスって良くストを起こすし、時刻表や開館時間の変更等があっても古い情報のまま更新しないなんて良くある事。だから突然「待たされる」という事もしばしば。そんな時に役立つのがピクニックシート。こちらはピクニックに毛布見たいのを使用するから日本のそれみたいなコンパクトなものは見たことがない。でもあれば便利。突然の雨、どこかに座る時、どっかの公園で眠くなった時、色々と使い道はある。
この国の美食は最高の誉れであり旅の楽しみの一つ。でもいつもビストロ、レストランだと胃も財布もついていけない。だからお惣菜屋を利用したい。一人前から売ってくれるしパックに入れてくれるからすぐ食べれる。でも、フランスは気が利かないからフォークなんてくれません。日本からおはしセットを持ってこよう。果物やチーズも食べたい人はアーミーナイフもね。
そして最大に欲しいのは「フレンドリーな態度」販売員の人から良く聞く嫌味に「日本人は沈黙でお店に入り、商品を眺め沈黙で去る。或いは日本語で同伴者と何かワイワイ言うだけ」とても不快と。確かに観察していると他のアジア人から比べると私たちにその傾向は多い気がする。中国人も韓国人も同じ「見るだけ客」でも結構フレンドリー、一応に「ボンジュール、オウボワール」位は言っている。道ですれ違う時、中国人は私を観察し、韓国人は凝視し、日本人は遠くから気づいた瞬間目を反らす。
夢路とみこ
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