[074]トゥールで出会う芸術

素晴らしい芸術作品や珍しいものはパリよりも地方の美術館などの方が多く名作との意外な出会いを求めるなら田舎へ行けというのは本当だと思う。これはブランド品を探すのにも共通するらしい。シャンゼリゼで何時間も行列するよりも地方都市のブティークの方が在庫がたくさんあるようです。
トゥールはパリからTGVで約1時間強。ここは世界でも珍しい芸術品に出会える。わざわざ足を伸ばしてパリから一歩出たフランス芸術観光の価値は大いにあり。
その一つはMusee du Compagnonnage職人の組合博物館。TGVやコンコルド、原発を持つこの国は、ハイテク産業の先端を行く一方でミッシュラン3つ星を獲得するために何年もの修行があったり、人の生き方さえも変えてしまうような素晴らしいワインを造る樽には樽職人の腕次第とデジタルなのかアナログなのかわからない、上手くミックスした国です。それがフランス人の頑固さを作るのでしょうか。頑固とこだわりの職人芸を見るのならこの博物館へ。フランス人ってこんなに器用なんだ、彼らは何事においてもエレガンスとアートを忘れないんだと関心します。

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[064]チップの話(2)

一人旅する時はいつも2つ星ホテルを利用。設備の当り外れは仕方ないけれどサービスの良し悪しはチップによって大きく変わるもんだといつも思います。連泊の時にチップを忘れると部屋の掃除がイマイチだったり、石鹸がなかったりする。2ユーロでも忘れずに置いておくとかなり快適に用意してくれる。サービスとは無償の奉仕である事が常識の日本から比べると大きなカルチャーショック。
先シーズンから日本人団体乗船の際は私もクルーメンバーの一人として乗船。1週間程度の乗船ですが数回やっただけで年間分のクタクタ。クルー業務の大変さとチップ効果を大きく体感させられました。お客様は高い旅行費を払って来ているのだから元を取るのに必死。「ガーデニングが好きでね、今日の観光地で本を買ったんだよ。仏語読めないからね、訳して読んで聞かせてよ」とか、真夜中に叩き起こされて緊急事体発生?!かなと思いきや「トイレの電球が切れたから取り替えて」などなど苦笑に耐えない。

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