[277]パリで食べるパン(2)

パン屋は仏語でBoulangerieブーランジェリーと呼び、その中でも店内で下地を作り、こねて発酵させてという手順を全部踏んでいる店はArtisan アルティザンとかArtisanal アルティザナル,つまり職人の店であることが看板に明記されている。
「職人の店」と聞けばいかにも「拘り」の店なんでしょうけど味にはばらつきあり。もちろん好みにも寄りますけどね。美味しくない店もある。反対に「職人の店」ではなく、どこかの工場で一斉にパンだねを作って、それぞれの店にある電気オーブンで焼いているチェーンの店でもおいしい店はあり、私は好んで買う店があります。
シャンゼリゼはワシントン通りRueWashington、スウォッチのお店の横を入った先にあるこの通り、ここには私が朝食を抜いた朝、駆け込むチェーンのパン屋、ミドレがあります。ここは菓子パンを中心にサンドイッチやサラダ、お惣菜そしてお菓子などがあり、ランチタイムには付近の会社員で行列。
私はここでクロワッサンなどの菓子パン、パティスリーを買います。他のものは特にここで買いたいと思うほどのインパクトはなし。美味しいけどね。しかし、クロワッサンに関しては、やっぱりこの店のものが美味しいとおもいます。
ときどきエクスパット・パリのイベントで見学するパリで一番古いバゲットパン屋のオーナーから聞いた話。クロワッサンには2種類あって、三日月のように尻尾の部分が内部に向いているものは伝統的なバター入りのクロワッサン、それが延びていて形の悪い三日月はマーガリン入りのクロワッサン。ダイエットや乳製品アレルギーの人いますからね。
クロワッサン、食べたい気持ちは良く分かる、でも、マーガリンではクロワッサン本来の薄皮のような決め細かさが出ないからおいしくない。もちもちしたミルフィーユのような薄さが美味しさここでは不可欠なのに。ミドレはバターはもちろんその量も加減しているせいか、油っぽくないのが美味しさの理由かしら。
シャンゼリゼのミドレ
Midore
7ruede Washington 75008 tel:01 42 89 34 93
パリで一番古いパン屋
http://blogs.yahoo.co.jp/beaucaillou7/20090217.html
http://blogs.yahoo.co.jp/beaucaillou7/20090470.html
夢路とみこ

[268]ステーキタルタル(2)

前回この料理を紹介してから知り合いの日本人友人達がこぞってステーキタルタルにはまりだした。今、職場と呼べる場所が幾つかあってそのうちの一つがシャンゼリゼなものですから、シャンゼリゼ界隈のお店をちょこちょこ偵察に行っています。コンコルド広場から凱旋門の一直線のこの大通りに並ぶ店はよしにあしきに色々あります。でも、ちょっと横の路地に入ると、これはイケルという店にちょこちょこ出くわすのが、やっぱり美食の国らしい。
ステーキタルタルについて言わせて貰うと、シャンゼリゼでお勧めは現在2軒。一つはヴィトン側の通りをコンコルド広場に向かって下る途中にあるCulture Biere ビール文化?という名前のお洒落なビヤホール兼レストラン。ここはハイネケンが経営しているらしくビールのワンダーランド。地下にシックな大人のビールバー、地上階はビールグッズとカジュアルなビヤホール、2階は車椅子でも十分にアクセスが出来る設備が整っているレストラン。
ここのステーキタルタルはプロヴァンス風やオーヴェルニュ風と変り種があります。興味本位でオーヴェルニュ風を注文。なんとステーキタルタルの中にオーヴェルニュ産のブルーチーズが入っていて美味しいんだけど途中で飽きるコクの深さ。ビールにはぴったり。ビールもミニグラスで三種類楽しめるものが5ユーロ程度である。ビールのシャーベットはこの料理の後のお口直しとしてはものすごく気の効いた一品。
Culture Biereのサイトはこちら
http://www.culturebiere.com/
もう一軒はわき道のMarbeouf通りに入ってすぐのオーヴェルニュ地方はアヴェイロンのサラール牛に力を入れる店、La Maison de l’Aubrac。サラール牛とはバッファローのような角を持ち、気が荒い。お肉の美味しさとその牛乳はライヨールのチーズを作るなど怖い顔に似合わない食材。この店のステーキタルタルはそのサラール牛なのですが、お肉の色がまるでトマト。味はトロ。サラール牛の美味しさはステーキでは知っているけどタルタルは初めて。バスク地方のスパイス、エスペレットが効いていてピリ辛具合が良い。この店はオーヴェルニュ名物のじゃがいも料理、アリゴもありますよ。
La Maison de l’Aubrac のサイトはこちら
http://www.maison-aubrac.com/
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