[297]セルフレストラン(1)

会社の倒産に伴い収入が減ったうえ、 異業種交流会での食事会を通してのネットワーク作りに交際費がかさばるので一人で外食のときに頼るのは専らセルフのレストラン。ここでも日本のファミレスのように家族連れや年配の方の「お一人様」のご利用が多いのが目立つ。それ以外はほかのヨーロッパ圏内から来る団体観光客かな。旗を持ったガイドさんに引率されて店内に乗り込んできてがが~っとブッフェを荒らして行く人たちの会話にドイツ語やスペイン語が多いのは何でだろう。フランス語や英語のメニューが読めなくても、ブッフェにここに皿にお料理が盛り合わせになっていてラップがかかっているからわかり易いので好むのだろうか。

メインは給仕の人に取り分けてもらって肉料理や魚料理を注文するけれど、前菜やチーズやデザートならラップがかかっているものをそのままトレイに乗せてレジまで行けば簡単だから、早いという利点もあってここに集中するのだろうか。いずれにせよ、セルフのレストランで食事をするとき私はパリにいることを忘れてしまいます。あまりにもインターナショナルすぎて、ここがフランスなのか、どこかほかの国なのかちょっとニンマリしてしまします。

セルフのレストランのメリットは早い、安い、それなりに美味しい、年中無休が多く、レストランやカフェの休みが多い日曜日や月曜日の食事ところを探す観光客にはとってもありがたい場所だと思います。セルフでも一応フランスだから、前菜からデザートまで庶民的ではありますが、一般的なフランスの料理が食べれます。前菜に田舎風雨のパテや魚のテリーヌ、サラダだってフランス人ならよく食べる、でもあんまり美味しくないベトラヴ(砂糖大根)がある。一皿2ユーロから4ユーロ程度だからそう悪くはない。

メインによく見かけるのはブブ・ブルギニヨン(ブルゴーニュ風牛肉の赤ワイン煮)があります。5年半もディジョンに住んでいてこのブブ・ブルギニヨンがいかなるモノかを熟知している私からすると「ざけんじゃねぇ」と言いたくなるブブ・ブルギニヨンもあるけれど、でも、これをブルゴーニュ風と考えず、ただの風牛肉の赤ワイン煮と考えれば許せる、いや、値段も一皿6から10ユーロ程度だから許す。

フランスに来たんですもの、セルフでもやっぱりフランス料理を召し上がってください!ホテルでスーパーのお惣菜、サンドイッチをかじるのは2食のうち1回にして。

夢路とみこ

[295]パリでファミレス

シャンブル・ドットの手配を依頼される方の中に小さなお子様連れでの宿泊希望をされる方がときどきいます。その場合はアパルトマンを紹介していますが、宿泊先の手配が終わったら、次は食事の場所のご案内を依頼される事が多いです。
パリの場合、やはり外食は「大人の社交場」という観念があるので日本のようなファミレスが街中の至る所にある訳ではなく、一部の和食のお店がちょっとそんな雰囲気がある程度。そして有名デパートの上階にカフェテリアがあり、夏ならプランタンの屋上カフェテリアなんてパリの全景が見えるから大好きだし、雨の日ならラファエットのカフェテリアが良いと案内してますが、でも、これらは週日の日中のみ利用可なので、週末や夜の案内は大手フランチャイズのカフェテリアFLUNCHフランチを紹介しています。

ここはいわゆるバイキング。店内に入りトレイ、フォークなどを取ってサラダバー、デザートバー、前菜、チーズのバーなどからお好みで取って、メインはGrill お肉の焼き物、Poisson 魚と書いてあるスタンドで配膳してもらいます。メインをもらったら、中央にある付け合せのバーにゆき、そこでマッシュポテトやライスやその他の野菜を好きなだけ盛り付けます。メインの値段の中に付け合せの分も含まれています。付け合せのものだけ食べたい場合はメインのスタンドで Assiette SVP アシエット・シルヴプレ、お皿下さいと注文すると空のお皿をくれるのでそれを持って付け合せだけ取っても可、料金はメインよりちょっと安くなるくらいでしょうか。

フランチはすっごく美味しい、という訳ではないですが、でも週末や夜の食事で小さなお子様を伴ってブラッスリーやレストランに入りにくい家族には向いてます。このお店のサービスですごいと思ったのはトレイを4段重ねられるカートがあること。あるママがおちびちゃん3人連れて食事に来ていて、これを利用してました。トレイがそれぞれの段におけるからおちびちゃん達があの大きなトレイを持つ事がないので料理をこぼすこともなく、またママも落ち着いて楽しそうに料理やおやつを選んでました。

パリのフランチでお勧めの場所
ポンピドーセンター傍
Flunch Paris Beaubourg 21 Rue De Beaubourg
75003 PARIS 01.40.29.09.78 年中営業

夢路とみこ