この通信局でも幾度か夏になると「グルメ歩け歩け大会」のようなワインと郷土料理を掛け合わせて楽しむハイキングのようなイベントがあることはご紹介済みですが、この手のイベントはワインの造り手のプロモーションになるだけではなく村興しにもなるという事で最近は新規参入の村が増えて来ているようです。
フランスワインの有名どころと言えばブルゴーニュ、ボルドー、アルザス、ロワール、ランドック、プロヴァンスと大まかに地方が浮かびますが、では、各地方の銘醸ワインの村と言えば、ブルゴーニュならシャブリ、ヴォーヌ・ロマネ、ボルドーならサンジュリアン、サンテミリヨン、ポイヤックとちょっとしたワインファンならここも浮かぶはず。
では、生産量も少なく、大した観光名所にもない、でも素晴らしいワインを造る隠れた銘醸地はどうすれば良い?という事でオラが村のワインをもっと知ってもらうには村まで来て試飲してもらうっさ、と始めたのがブルゴーニュ、ラドワ村のバラードグルマンであり、アルザス、シェールヴィラー村のサンティエールグルマンです。これらの村の成功に学び、ブルゴーニュ地方南部、サントネー村の造り手たちが立ち上がった。
[126]ディジョン海岸
2000年からセーヌ川沿いで始まったパリ・プラージュ(パリ海岸)を見て、河岸が一気にサン・トロペになってちょっと素敵!と思っていたら今年はこっちもディジョン・プラージュなるものを始めた。場所はキール湖。ディジョンの市長、聖職者、法律家でそしてあの名カクテル「キール」を考案したキール市長さんの立案で1964年に出来、今年の40周年を祝っての事らしい。
この湖、人口貯水池で長さ1500メートル、幅300メートル。フランスでもこんなに内陸部なのに運河があり市内に湖があるということはちょっとした感動。ここは結構水に縁のある所です。キール湖の傍にはセーヌ川の支流のウーシュ川が流れその隣はブルゴーニュ運河。運河はたいてい川の傍に敷かれています。河川が氾濫したり、旱魃にあったときに運河で水を調整するためだそうです。そしてそのブルゴーニュ運河、ディジョンを挟んで北は北海、南は地中海まで水路でフランスを横断しています。それを記念してディジョンの運河公園にはオベリスク(何でオベリスクなのか私には?ですが)が建っています。船をイギリスのネローボート位にすれば船でフランス一周も不可能ではありません。