プロヴァンス語で「死んだ水」を意味するエイグ・モルトはその名には反しとても生き生きとした自然豊かなところです。パリからTGVでニームまで3時間半、そこからローカル線で45分。車内放送がないので駅名確認要注意。
国立公園カマルグ大湿地帯と地中海、野生のピンクフラミンゴはこの湿地帯に生殖するエビを食べて桃色になるとか。ローヌ川の支流、小ローヌの先にあるこの町は地理的にはプロヴァンス地方にも見えるのですが、元トゥルーズ伯爵領後に政略結婚などの過程を経て王朝時代にフランス領土になりましたが、行政地区としてはラングドック地方になります。ここは世界的な観光地ではありませんが、それでもやはり1,2泊はしたいところです。
[029]プロヴァンス その3
コート・デュ・ローヌのワインと聞くとお手頃ワインを想像します。投機目的で値段が吊り上げられたブルゴーニュやボルドーの一部のワインから比べると安価感のあるこの地方のワインは一番親しみ易いワインではないかしら。南仏の入り口とも言えるこの地方のワインはアルコール度も高くふくよかな印象を持ち、何の料理にも合うと言われます。だからこれは万能な供えあれば憂いなしワインです。
フランスのハウスワインとして出されることも多く、私もレストランで好みのワインが見つからない時はこれを注文。赤でも白でも失敗はないと思います。そんなお手頃で親近感のあるコート・デュ・ローヌでもシャトー・ヌフ・パプ級となると他の地方の銘醸ワインと同じ。このクラスにワインになるとここよりも日本の方が良いものが出まわっている気がします。だからこれについてはあえて紹介しなくても日本在住の皆さんの方が良くご存知でしょう。