2000年からセーヌ川沿いで始まったパリ・プラージュ(パリ海岸)を見て、河岸が一気にサン・トロペになってちょっと素敵!と思っていたら今年はこっちもディジョン・プラージュなるものを始めた。場所はキール湖。ディジョンの市長、聖職者、法律家でそしてあの名カクテル「キール」を考案したキール市長さんの立案で1964年に出来、今年の40周年を祝っての事らしい。
この湖、人口貯水池で長さ1500メートル、幅300メートル。フランスでもこんなに内陸部なのに運河があり市内に湖があるということはちょっとした感動。ここは結構水に縁のある所です。キール湖の傍にはセーヌ川の支流のウーシュ川が流れその隣はブルゴーニュ運河。運河はたいてい川の傍に敷かれています。河川が氾濫したり、旱魃にあったときに運河で水を調整するためだそうです。そしてそのブルゴーニュ運河、ディジョンを挟んで北は北海、南は地中海まで水路でフランスを横断しています。それを記念してディジョンの運河公園にはオベリスク(何でオベリスクなのか私には?ですが)が建っています。船をイギリスのネローボート位にすれば船でフランス一周も不可能ではありません。
[125]ディジョンに夏が来た!
この町に夏の訪れを感じさせてくれるのはEstivade(エスティヴァード)と呼ばれる一連の夏祭り。毎年6月下旬から3週間近く続きます。この間は市内に散在する公園や広場で無料のコンサートや民族踊りなどのイベントが毎晩のように繰り広げられます。この時期になると私のスケジュール表も毎晩のコンサートはしご予定で真っ黒。今年はディジョン・プラージュもあり(9月3日まで)一層華やかな気がします。これに先駆けてか、5月下旬にやっとPuits de Moses「モーゼの井戸」の改修作業が終わり一般公開が再開。2000年にここに来たときからずっと作業中でいつになったらこれは終わるのかとやきもきしてたけど、すっかり綺麗になり彫刻ファンを魅了しています。
イベント会場となるのは大公宮殿の中庭やその前に広がるリベラシオン広場を始め市内に散在する庭園や公園などなど。以前にもこのメルマガで紹介した、我が家の傍にあるアルキュビューズ庭園もそう。ディジョンの凱旋門、ギョーム門近くのダルシー公園でのコンサートも良い。駅から徒歩15分位で行けるカリエ・バキン公園はイベントがなくても行きたい公園のひとつ。夏は結婚式が多くお式の後の記念写真撮影場所として人気のスポットはアルキュビュースとこの公園。散歩していると良くどちらの場所でもウエディングドレスをまとった花嫁さんと出くわすことが多い。この公園の中にはミニミニ動物園みたいなものがあり、私が気に入っているのは毛だらけの白い牛と星占いの雄羊坐のマークそのものの角を持った羊、それも黒い羊。こんなもの日本では見たことがない。