コルシカに並んで独立意欲旺盛なブルターニュ地方の中でも特にその意識が高いのがこのカンペールだそうです。その所為でしょうか、町中になる標識や通りの名前は仏語とブルトン語の2ヶ国語表記。フランスにいながら一種の異国情緒が味わえるのはこれが公用語で私立の語学学校でもこれが学べる位に日常化しているせいかしら。
カンペールの市内地図は観光局にありますが有料の1ユーロ、ホテルなら無料。町中をオデッセイ川が流れたくさんの橋があり景観がとてもロマンチック。この町を知るならば2泊3日を提案。到着した当日はひたすら町中を歩くこと。市内地図で黄色くなっている通りは観光地らしい場所で昔ながらの家屋やお土産店が並んでいて「見るだけ買い物」でも楽しいところ。
ブルターニュは雨と風の都。だからここはフランスのアイルランドと呼ばれる位に緑が美しい。でも雨風を想定しての旅支度が必須。雨の中の散歩も楽しいけれど寒くなったらサン・コランタン大聖堂見学にどうぞ。古くからカトリックが根ざし、宗教建築物の数と豪華さに関すれば総本山のバチカンをも凌ぐ様なフランスの大聖堂一群。教会なんて皆同じと言わずに是非立ち寄ってみて。
[117]レンヌの見処、味処
ブルターニュは秘境らしい、でもそれは多分、大西洋に面したフィニステールの方を意味するのでしょう。そんなことも知らず「秘境、秘境」と日本の屋久島みたいなものを頭に描いてレンヌに来たからちょっとがっくり。到着したのはディジョンよりもはるか都会でメトロと市内バスが網羅する学園都市がそこに。ここは観光で来るよりも留学などの長期滞在の方が合っている気がした。長く住めば住むほどその良さがにじみ出るような味わいのある町のような気がした。
市内にレンヌ大学がありキャンパスが2つ、日本からの留学生も多いと聞く。1967年レンヌと仙台市が姉妹都市提携しているというのが理由なのかもね。キャンパスの近くに2週間から滞在可の家具付アパートがあるのもさすが学園都市らしい。また市内にはレンタル自転車があって短期の語学留学でも快適なジモティ暮らしが出来そう。
町中には運河が流れ船もちらほらと係留していています。フランスはガリア時代にローマ軍が物資運輸のために運河の基礎を作りそこから都市が繁栄したと聞いていますが、現代にも残るそれを見るたびにこの国の偉大な歴史を感じます。
観光スポット代表のタボール庭園はバラ園が有名らしいけどバラの開花の季節以外はただの広い庭。今の季節はチューリップが綺麗でした。横浜で毎年開催されるチューリップ祭りの方が種類いっぱいあるかな、とも思いきや。でも散歩には格好の庭園ですし、昼寝にはもってこいでした。