美食、マスタード、パン・デピス、ワインとディジョンを形容する言葉はガイド本の中にいろいろ陳列されますが、最近この町が狙っているのは「サロン・ド・テ(お茶専門店)」でのイメージアップなのかもしれないと思うほどお洒落で本格的なお茶屋さんが増えつつある。
サロン・ド・テで有名なのはフランス東部のメッスらしいけど、ディジョンもメッスに追いつけ追い越せなのかしら?ディジョンは南仏のように夏が長くないからあちらのような広場にカフェの海は似合わない。大公宮殿跡の前のリベラシオン広場には数件のカフェがテラスを作っていてちょっと南仏っぽいけど。
カフェはテラスのものと親父の溜まり場みたいなものと2種類あります。前者はお洒落で後者は人間臭いのが良い。一杯1ユーロ前後のコーヒー一杯で数時間もだべれるというのが日本と違って心地いい。しかしアンコウの口を持つ私にヤクルト一瓶位の量しかないコーヒーでは1時間も持たない。また夏の暑い日には必ずまずペリエで喉を潤してからコーヒーを飲むので料金的にもコーヒー3杯くらい飲んだようなもの。
[077]シャトー・ヌフの、みのさん
仕事でプロヴァンス地方に行くときよくお客様を案内するワイナリーがあります。それはシャトー・ヌフ・デュ・パープにあります。フランスのワインは奥が深いと言いますが、幅もあるよぉーん。一般的に南仏ワイン、コート・デュ・ローヌのワインと言うとアルコール度が高く早く熟成するから出荷も早い。それに大量生産もしているのでお手頃感がありお気軽ワインというイメージがあります。でもシャトー・ヌフ・デュ・パープは例外、何でこんなに高いのと泣きたくなる位に高い。そしてそのワインを飲むとき、泣きたくなる位においしい。
この聖なる法皇の葡萄畑に一度足を踏み込んだら葡萄の蔓が私のハートをがっちり掴んで離さない。ブルゴーニュ地方が貴族の葡萄畑ならシャトー・ヌフ・デュ・パープは聖職者のワイン畑、やっぱりハハァーと90度の最敬礼をして踏み込まねば。