サンティエールが開催されるシェールヴィラー村にも幾つかシャンブル・ドット(B&B)はあるけれど中々予約が取れません。だから私はこの村のすぐ隣にあるセレスタ町のホテル、それもロジ・ド・フランス加盟ホテルに泊まりました。このロジ・ド・フランスなるものはホテル内に美味しい郷土料理を出してくれるレストランがある協会です。味のレベルは煙突マークが示してくれます。最高店は煙突3本。1本でもかなり美味しいですよ。
私が泊まったホテル、ヴァイランは煙突1本。ホテルとしては3つ星。駅からも近いし田舎だから部屋が安くて広くて設備が良くてとありがたい。ここはデミ・ペンション(朝食、夕食付き宿泊)もあるので外に出て食事する元気がない人にはおあつらえ向き。レストランも宿泊客が中心だから地元の酔っ払いやスノッブもいなく、外国人女性の一人旅でも安心でした。
アルザスと言えばシュークルート(酢付けのキャベツの白ワイン煮)だけどやはりここではリースリングワインで作ったソースの魚料理を食べるべし。だってリースリングの本拠地、シェールヴィラー村はすぐ隣だし、シュークルートなら駅構内のビストロでも食べれる。地元産のワインのハーフボトルも充実してますよ。
[037]アルザスワイン街道 その1
私がこのフランスでブルゴーニュ地方以外に住むならば、それは迷わずアルザス地方でしょう。ワインだけならボルドーが一番好きだけれど、ワイン、郷土料理、景色、暮らし易さのどれを取ってもブルゴーニュに匹敵する位に気に入っているのはやはりここアルザス地方。
国内でもこの地方のワイン単価は高いと感じます。だから毎晩の晩酌というよりもホームパーティに出す時の1本かなアルザスワインは。そんな中、この地方のワインを心行くまで堪能出来るのが毎年9月第一日曜日開催のサンティエールグルマンドです。アルザスワイン街道にあるシェールヴィラー村は人口2600人強なのにこの祭りには3500人以上の参加者が四方八方から来るという。来るのは国内だけでなく山を越えてスイスやドイツから団体が。
ブルゴーニュのバラードグルマンド同様にこのサンティエールグルマンド(私は勝手に味覚歩け歩け大会と名付けています。)は6キロの道程を1キロ毎に郷土料理とワインを堪能するというもの。ブルゴーニュのラドワセリニー村がブルゴーニュらしい田舎風景なのに対し、シェールヴィラー村もアルザスらしい田舎風景です。切妻と木骨家屋は漆喰の壁がピンクやブルーで塗られ村中至る所に花が咲き乱れています。とてもメルヘンチックな村です。