[024]オランダ その2

船長のリアンに「シーボルトを知ってる?」「ハウステンボスは?」「日本が鎖国していた時代にオランダとの貿易は盛んだったのよ。明治生まれの祖母は私の外国人の友人達を見るといつも『オランダ人』と思っていたくらいなんだから。」とオランダと日本の長い付き合いをアプローチしてみたら、彼は「日本人と接するのは初めてだけど、ヤマハのモーターはとても良い製品。」と言われてしまった。
リアンの言っているヤマハのモーターは「オートバイ」という事ではなく、彼の運転する船、プランセス・ロワヤル号の横をすいすい通る小型モーターボートの事を示していました。私も何度か船のデッキから見ましたが、この水の中の王国、オランダでは水路沿いにボートハウスの多いこと。家族揃って数キロ先のおばあちゃんの家に遊びに行くという人たちが乗っていたボートのモーターもヤマハでした。
私達の船は羊や牛がたむろする田園地帯、艶やかな色がカラフルな絨毯を作るチューリップや水仙の畑、大きな町の繁華街沿いや大型石油タンカー、商業船が隣を走るそんな水路を行きました。永遠と続く緑の牧場に点在する白い牛にただ見とれるばかりのフランス水路に比べ、こちらは走馬灯の様な景色を写真に押さえるのに忙しい限り。

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[023]オランダ その1

最近、オランダの運河、河川、湖を1週間かけてクルーズする旅行をしました。この国は欧州でも際立って前衛的な、改革の進んだ国だと思いました。それはまるで米国におけるカリフォルニアのようにいつも前進し、チャレンジ精神が旺盛だからでしょう。かつてはオランダもブルゴーニュ大公領の一部、考えれば従姉妹のような関係です。本編から3回にて少しオランダをご紹介。
オランダが前衛的な例としてまず、マリファナ、マジック・マッシュルームなどのハーブ系ドラッグと呼ばれるものの使用は合法。アムスを始めとして立ち寄った町はどこでもcoffee shopの看板を掲げた合法ドラッグの店がありました。覗いてみたら皆さん揃ってトリップ中でした。お茶をする店の看板はCafeです。お間違いの無いように。
欧州のどの国よりも先駆けて同性の婚姻が法的に認められているところなんてまるでカリフォルニアのよう。カトリック教徒の多いフランスではまだまだそこまでたどり着くには精神的改革の時間が必要となるでしょう。今は合法になっている中絶手術でも大半の医者が拒むため、国境を超えてスペインで行う事が常だからです。

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