[234]継続は力なり(4)

最近出席したパトリシアのソワレ(本通信局231号参照)の招待講演者はすごかった。米国人女性、現在50代、元高校教師、ビジネスライティングが専門。30代で退職し、起業。教室を高校から企業研修室へと移し再出発。ポルトガルを現在の居住地として世界中を講演旅行で飛び回るという。著書は英、仏と翻訳され本国とこのヨーロッパで大ヒット。とにかく彼女を囲んでの3時間は驚きと感動と羨望の渦につつまれていた。
スーツ一枚も持ち合わせもない田舎の高校教師の彼女が起業してまず最初の行動は、スーツの購入。プレゼン資料もないままに銀行の人事部を訪問、数時間で1講座250ドルのセミナーを5本売った。アメリカンドリームを感じる。「志あるところ、道ありき」私のモットーに通じる。
彼女の教えを少しばかし。ビジネスを狙うには商品価値よりも提案する自分の価値を認めさせなければならない。そのためには服装、態度、会話力を日頃から鍛錬する必要あり。正しい文章が書ける事は、顔を見ずに相手の関心を惹き付け結果となる。ビジネス文書を書くのは夜、添削は朝、時間を置くことがミスの早期発見に繋がる。類義語辞典の活用し簡潔で的を得た単語を用いた文書は、美辞麗句が氾濫した物より相手を釘付けにする。これこそワードパワー!
何時の、誰の話だったろうか「行った、見た、勝った」という世界最短のビジネスレターがかつて為替市場を大きく揺さぶったらしい。
外国語レターの場合、PCのスペルチェッカーは当てにせず、なるべく自分で辞書を引くようにする。機械だから完璧はありえない。第三者に添削を依頼するのも一つの手段、しかし、案を盗まれることもあるので要注意。新聞や雑誌的な文章の書き方は良い手本なので、日頃から目を通す習慣をつける、などが彼女のアドバイスのうちの一部です。
仏文レターは日本式に類似していて季節の挨拶や丁寧な締めの言葉がある。構成も英語とは違う。3つの言語を自由に操り、読む人に「おっと、こいつは侮れない」と思わせるレターが書けるのはいつのことやら。
彼女、パトリシア・ウエストハイマー氏の著書で私が絶賛したいのはこれ。主催者のパトリシアとこちらは同名別人です
The Peferct Memo Write Your Way to Career Success
by Patricia H. Westheimer
ISBN 1-57112-064-5

The Perfect Memo!: Write Your Way to Career Success!
Patricia H. Westheimer
Jist Works

夢路とみこ
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[219]継続は力なり(3)

[233]栄光の3日間2006

先日、日本出張と本年最後のクルーズ添乗に合間を置かずに行ったせいで疲れが爆発。医者を呼んでも熱は下がらず、救急病院へ行けば何と熱が42度もあって半分あっちの方へ向かっていた。1週間ほどの抗生物質の投与で何とか回復。このせいか、体力は戻ったけど暫く日付に疎くなって、何度もアポを間違えたりした。
最大に悔しかったのは、ボージョレヌーボーの日付を間違えたこと。パリはディジョンよりもヌーボーの祝い方が盛大と聞いていたし、去年は仕事でパリにはいなかったので、今年こそ。と張り切っていた。でも日付を勘違いしている私はヌーボー解禁の瞬間、羊を数えていた。翌朝になり、家の前のカフェに掲げてある垂れ幕に「ヌーボー解禁」の言葉を見つけた。ヌーボーで失敗したことを教訓にボーヌの「栄光の3日間」こそ、張り切って飲みまくることを頑なに自分の中で決めた。
パリからディジョンまでTGVで80分、ディジョンは盆地のせいか、駅に着いた瞬間「どっしり、ずっしり」感が襲う。栄光の3日間のある週末だから駅はいつもの倍以上の利用客、目抜き通りのリベルテ通りを歩くと日本語が聞こえるし、マイユの狭い本店は人が外に溢れ出ていた。活気がある、お祭りらしくって良い。バスで国道74号線を銘醸街道沿いにボーヌまで1時間近く掛けてゆく。電車なら30分だけど、これが良い。畑はすでに収穫も終わり紅葉した葉すらもう一枚もなかったけど、でも葡萄畑は絵になる。
この日のボーヌでは町が巨大な試飲会場。試飲の値段も普段の3倍くらいはするけれど、普段では飲めないようなヴィンテージものがごろごろ。1939年のボーヌにはちょっと私も「あれぇ」と思ったが、62年のポマールには「寒いところ来て良かった」と思った位。試飲は30から60ユーロと結構なお値段。でも、上記にもあるようにものすごい年代のものが飲めたりするからやっぱりファンにとってはたまらない。特別な日に試飲するのだからわざわざ足を運ぶだけのものを飲みたい。
最大の目的であるワインの競売会は一部だけ一般人も入場できるようですが、かなりの行列。会場はガラス張りだから外から眺めることも可能。行列を覚悟すれば競売に出品しているワインも有料で試飲出来るようです。
栄光の3日間についてもっと知りたい方は、このサイトが詳しいですよ。
http://www2.odn.ne.jp/~cdj80950/index.html
夢路とみこ