紹介してゲイフレンドリーのお宅と分ると断られるケースがあります。これは非常に残念なこと、襲われるとでも思っているふしがあるというのも、ちょっと腑に落ちませんが。80ユーロ位払って2つ星に泊まるなら、同じ料金でシャンブル・ドットに泊まった方が快適だと思います。20-30ユーロも追加すれば、フランスらしい家庭料理を味わえるし、もてなしというものを味わえます。
ゲイの人、何人か知っていますが、同性が好みという事以外は全く私達と一緒。それにお客に襲い掛かるオーナーなんて聞いた事もない。考え過ぎ、偏見ですね。むしろホームステイしていて、ステイ先のお宅の男性とそういう関係になったとか、ルームシェアしていて同居人に襲われたみたいな話の方が一般的。襲わなくても合意の上での関係を築き、「アジア人を試してみたかった」で最終的には捨てられた、みたいな話の方が現実的。ホームステイや同居は滞在期間が長期だし、一緒に過ごす時間も長いので情から情事にそして惨事に移行しやすい環境にあると思いますが。
でも、シャンブル・ドットのようにある意味での接客業務でそんなリスクを犯すオーナーなんて聞いたことも無いですね。少なくとも私が訪問したゲイフレンドリーのお宅には想像もつかないこと。どのオーナー達も精一杯もてなしてくれるし、宿泊した日本人観光客の受けも良かった。ゲイフレンドリーがオープンなパリだからこそ体験出来るユニークなことだと思いませんか。
とある宿泊客とゲイフレンドリーのオーナーの話でこんなのがあります。
このお客さん、到着したのは日曜日、この午後には異業種交流会、エクスパット・パリで私の企画したピクニックに参加する予定でした。チェックインしてからオーナーに「これからとみこと一緒にピクニックに行くんだけど、どこで食べるものを買ったらいいんだろう」と相談したら、ムッシュが冷蔵庫からごそごそとハムやチーズを出してきて「お店は休みだから何も買えないこれをもって行け!」と気安く渡してくれたそうです。これは完全にオーナーのサービス、気持ちでして、追加料金など請求は来ていないようです。さて、ホテルのフロントでこのような相談をして、「じゃあ」とキッチンから物を持って来てくれる、そんなホテルがあったら教えて!毎朝、「今日はどこへ行くの、ここはお勧め観光スポットだよ」とはシャンブル・ドットのオーナーの配慮らしいと思います。
夢路とみこ
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観光関係の仕事をしていると、接客のみならず仕事仲間にもゲイのつながりが出来てきます。特にパリのシャンブル・ドットのオーナー達の中にはゲイカップルも数件あり、日本人以外の観光客にはかなり受けていて予約が取り難いお宅もあります。
ゲイカップルのお宅に泊まるお客様は必ずしもゲイではありません。普通の人も泊まり、そのフレンドリーなサービスとハイセンスなお宅という事からリピーターがかなり多いようです。ゲイカップルのお宅は取り分けお洒落なお宅が多い。センスも良いのですが、ちょこちょことした調度品にこだわっているというか、芸術家にゲイが多いのはなんとなく納得です。
私も海外に住むようになるまでは、他の人と同様でゲイに対する偏見はありました。レズの友達なんか作ったら自分も襲われるんじゃないかって。でも、レズのカップルと同居して分ったのは、それは普通の男女の関係と一緒で、興味のない相手には普通以上の態度を示さないこと。ホモの友達を持ってみて分ったのは、彼らは女性の私以上に繊細な感性があり、人の振り見て我振り直せじゃないけど、女らしい仕草、行動を反省させられる事が多いこと。
センスも良いし人気もあるんで、中には料理が得意で料理教室さえもやってくれるムッシュがシャンブル・ドットのオーナーの中にはいます。フランス料理界は男性社会、バイオリズムが比較的安定しているのが男性だから、味付けにムラがないと聞くだけあって、男性で料理に凝っている人のそれは大変美味しい。そしてゲイカップルになるとインテリアから食器に至るまで女性のように拘る。
ゲイカップルの場合、経済的に余裕のある人が多いので普段の食卓でもスタイリッシュな食器を使っていることも多い。テーブルクロスやナプキンなどのリネンがとっても素敵なのもこの手のお宅。最近はレストランでさえも、中級以上にならないとテーブルクロスやナプキンにリネンを使うことは少なくなって来ています。(クリーニング代が相当掛かりますからね)だからシャンブル・ドットのような一般家庭でビストロのようなこじゃれた雰囲気が味わえるのはやっぱり泊まる価値あり。
パリでまともなホテルに泊まろうと思うと三つ星以上でないと難しい。日本のビジネスホテルのレベルさえない、設備が全く整ってない。場所だって繁華街だと高いかうるさいか。地下鉄まで近くて静かな、安全な場所にあるのがシャンブル・ドットの基本。
夢路とみこ
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