[313]リヨンでの食事処

いろいろある店の中でも特にこの店、Escriteau 好んで行く理由はひとつ。地元民ならず市場のお店の人までこの店で食べてるから、それだけカジュアルで庶民の味なんでしょう。
リヨンで食べるならソーヌ川の川魚で作られた「クネル・ド・ブロシェット」Quenelle de Brochet ピスタシオが入った「ソシース・リヨネーズ」Saucisse Lyonnaiseが私たち日本人には食べやすいかと思います。リヨンは臓物がお得意の地方なのですが本格的な臓物はブルゴーニュのジビエ同様にすごい香りと味がするので、フランス人でも食べ切れない人が多いようですから、無理はしないように。
リヨンの食事に合わせるワインは、コート・デュ・ローヌを初めとしてローヌ川沿いにおいしくそして希少価値の高いワインがたくさんありますが、でもあえて私が勧めたいのは、日本ではあまり飲む機会のない、ボージョレ・ブラン、白ワインかコトー・ド・リヨネの赤かしら。両方ともあまりにも庶民的なワインすぎてほとんど地元で消費されるのでしょうか、パリでもそんなに見かけません。ものすごくおいしいとか希少価値があるというわけではなく、「ものすごくジモティ」であるということが取り柄じゃないでしょうか。
このボージョレブランという白ワインは、南ブルゴーニュのサンヴェランというワインの事のようです。サンヴェランはAOCなので、それだけ商品価値があるからこれまでこの名前で打っていたようですが、最近では名前を本来のものに戻し、サンヴェランの枠の中からはずして独立した形で売る事で、レアものみたいなイメージ戦略のようですが。でも、ワインそのものはシャルドネ種でしっかりとした中にもボージョレの名前を取るにふさわしいフルーティさも感じられます。だから、クネルの甲殻類ソース、ちょっと甘みのあるソースにはこのワインが合うと私は思っています。
そしてピスタシオ入りのソーセージにリヨン名産のチーズ、サンマルセランで作ったチーズソースをたっぷりかけてオーブンで焼いた料理には、何といってもコトー・ド・リヨネがいいでしょう。ボージョレのような軽さではないけど、ローヌの他のワインのようながっしりさもなく、チーズソースのこの料理にはぴったりのワインでしょう
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http://blogs.yahoo.co.jp/beaucaillou7/51302901.html
夢路とみこ