私の大好きなブルゴーニュワインは何と言ってもジュヴレイ・シャンベルタン。その理由はブルゴーニュワインでありながらボルドーワインのような骨格と重みを感じれるから。ブルゴーニュワインの特徴と言われる野生的な香りもこのワインに感じられないのが私好みなんです。シャンベルタンにはグラン・クリュ(特級畑)があるけれど、ジュヴレイ・シャンベルタンはプルミエ・クリュ(第1級畑)まで。でもそれも良い。更に上を目指せる余裕があるから。
ジュヴレイ・シャンベルタンにぴったりのチーズは「アミ・デュ・シャンベルタン」というウォッシュタイプのチーズ。その昔、この村に住んでいたワイン農家のオヤジが自分の作るジュヴレイ・シャンベルタンを美味しくするチーズはないものか自ら考案して作ったチーズらしいけど。その名、「シャンベルタンの友」というだけあってジュヴレイ・シャンベルタンを最高に魅力的にするチーズです。チーズは食べる30分前以上に冷蔵庫から出すと室温で溶け出して美味しいのですが、ウォッシュ・タイプのこれはやはり1時間前に出して流れ出るようにとろけ出した所をワインでググーとやりたいもの。
[131]アルザス地方の味 その2
本当か嘘かその真意は知りませんが、アルザスの有名なチーズ、Munsterマンステールはひと昔前まで、と言っても20世紀ですけど、公共の交通機関に持ち込むことが禁止されていたとか。つまりそれ程臭いと言われています。
私達日本人は漬物に慣れているから臭いと言われても欧米人が感じる程の異臭には思えないのですが。漬物大好きでスイス赴任中には日本からぬかを送って貰い「マイ漬物」でスイスの白ワインを堪能したほどに漬物好きな私はチーズは臭ければ臭いほど好き。船の狭いキッチンで一人、臭いチーズをよだれたらしながら「うめー、うめー」と日本語で絶叫するのを英国人クルーはいつも白い目で見てましたが。。。。
マンステールは修道院という名のウォッシュタイプチーズ。つまり製造行程で発酵を促す為に塩水に漬けて洗うタイプ。その昔、修道士が修道院の維持費を賄うためにこれを作り村人に売ったという、それはブルゴーニュのチーズ、シトーと同じようなもの。シトーはそれ程強い臭いはないですが。チーズは食べる最低 30分以上前に冷蔵庫から出して常温で柔らかく、ちょっととろける位がベスト。臭いチーズなんて柔らかくなるのと香りのきつさが比例。