美食、マスタード、パン・デピス、ワインとディジョンを形容する言葉はガイド本の中にいろいろ陳列されますが、最近この町が狙っているのは「サロン・ド・テ(お茶専門店)」でのイメージアップなのかもしれないと思うほどお洒落で本格的なお茶屋さんが増えつつある。
サロン・ド・テで有名なのはフランス東部のメッスらしいけど、ディジョンもメッスに追いつけ追い越せなのかしら?ディジョンは南仏のように夏が長くないからあちらのような広場にカフェの海は似合わない。大公宮殿跡の前のリベラシオン広場には数件のカフェがテラスを作っていてちょっと南仏っぽいけど。
カフェはテラスのものと親父の溜まり場みたいなものと2種類あります。前者はお洒落で後者は人間臭いのが良い。一杯1ユーロ前後のコーヒー一杯で数時間もだべれるというのが日本と違って心地いい。しかしアンコウの口を持つ私にヤクルト一瓶位の量しかないコーヒーでは1時間も持たない。また夏の暑い日には必ずまずペリエで喉を潤してからコーヒーを飲むので料金的にもコーヒー3杯くらい飲んだようなもの。
[075]トゥーレーヌワイン白書
フランスでワインを産出するところならどこでもあるのがワイン博物館。ワインの知名度、生産量を問わずに「オラが村のワイン自慢」というやつは治まらない。パリだって今ではもうモンマルトルの丘にロマネコンティの畑よりも小さい畑でしか栽培していないのに16区パッシーにはしっかりと「ワイン博物館」なるものが存在する。
パリのそれはちとイマイチのような気がするけれど、トゥールにあるワイン博物館はわが、ブルゴーニュ地方ボーヌにあるものにも負けてない。というよりもボーヌとは違った感じでこれもまた面白い。
チリやオーストラリアの新大陸ワインがお手ごろで手に入るようになったことやワインの健康促進が益々ワイン人口を増やしワインを目的とした旅行者も多くなっているようで。カーブ巡りもかなり定着して来ました。ワインは奥が深いと言うけれどその奥深さを理解するには飲むことだけでなく、ワインと人々の関係、ワインがいかに人々の生活に密着したものであるか、文化となっているかをもっと知ってもらいたい。