[070]歌声レストラン

1960年代に東京では歌声喫茶と言うものが流行っていたようだ。それはみんなで歌詞カードを持ち、カチューシャやちょっとアナーキー風の歌を合唱し共に青春を謳歌したというべきでしょうか。私が日本を出る少し前にもそのブームが少し再来した様で西新宿あたりにそれがあったのを覚えています。
東京で聞くシャンソンは日本語訳だけどそれなりに艶っぽく、悲しげなピアノのメロディーを奏でられると誰しもがピアフに聞こえ、モンタンに聞こえたものです。さてパリより先の本当のフランスというとなると。ディジョンではつい最近になってそれらしきものを見かけるようになりました。私も只今ハマッている最中。ブルゴーニュ美食の好敵手であるリヨン美食のレストラン、シェ・レオンが月に1回、ソワレ・ミュージック音楽の夕べ)を始めたのはここ数ヶ月前のこと。

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[068]アールヌーボーしてる?

してる、してる、とってもしてると大声で言いたくなるのがナンシー。アールヌーボーとは19世紀に始まった近代芸術のひとつらしく、その土台となっているのが日本の浮世絵らしい。明治維新で日本がその扉を世界に向けて開き文明開化が始まった。昔の人は浮世絵の芸術的価値にうとかったのか、日本から輸出された陶器の包み紙が浮世絵だったとか。草花が生き生きと描かれている絵の中にヒントを得てエミーユ・ガレやルネ・ラリークが産み出したのがアール・ヌーボーらしい。
パリ16区、パッシーにはこのアールヌーボー装飾のアパルトマンが多く立ち並び、写真好きの私には格好の場所。ディジョンも同様です。しかし、パリやディジョンはほんの一部、もちろん目の保養にはなるけれどアールヌーボーを満喫したいのであればやはりナンシーへ。
駅周辺あら市内にかけてとにかく凝った装飾をした建物が多くてアールヌーボーしてる、してる。世界遺産であるスタニスラス広場までは歩いても20分くらい。アールヌーボー建築ウォッチングの為には歩くのがベター。広場の門はやはり指定を受けるだけあり見事なモン(門)。

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