ドイツ、スイスからはユーロシティ、ベルギーを経由してフランスからタリス、そしてオランダ各地を行く在来線が忙しく出入りするアムスの駅は国際駅だけあってその構内には様々な売店とレストラン、カフェがあり乗り継ぎ時間の暇つぶしに困りません。駅の後ろは港、商業船もあれば観光船、ホテルバージさえも碇泊。
私の住むディジョンの駅は小さいので構内のキオスクを覗いても、カフェでお茶しても時間を持て余すばかり。でも、市内繁華街まで行くのにアムスのようにトラムやバスを利用する事無く駅前のロータリーを歩けば10分で行けるというのが我が愛すべき町、ディジョンの魅力でもあるのですが。
アムステルダム駅の2番線ホームは旅行者にとって重要な場所です。そこには観光局があり、地図からお土産品まで勢揃い。有料だけどトイレもあればシャワーもあります。お茶をするカフェやスピーディな食事のためのビュッフェレストラン、バーガーキングからエレガントな時間が過ごせるシックなレストランもあります。頼めば英語のメニューも出してくれます。
[022]スミュール・アン・オーソワ
ブルゴーニュ=ワイン、ディジョンを出るとすぐに葡萄畑が広がるというのは嘘ではありません。でもブルゴーニュはそれだけではないんです。確かにワインの方が有名ですが、白牛のシャロレーだってブルゴーニュの特産品。ディジョンから3つ星シェフのロワゾー氏のいるソーリューに向かうとモルヴァン地域へと抜けます。そこは葡萄畑ではなく緑の丘陵地帯に白いシャロレーが放牧されて美しい緑と白のコントラストが楽しめます。谷間に広がる小さな村落など銘醸街道とは違った景色が広がります。
そのモルヴァンにあるSemur-en-Auxoisは絶景を持つ観光地です。時々日本のガイド本にも景観写真が掲載されますがほんの一部。画家や写真家にとても受ける村です。中心地にある教会のステンドグラスはワイン醸造家や鍛冶屋のギルド、第2次世界大戦時の米軍上陸の様子がモチーフとなっていて一般のステンドグラスとは一味違います。
教会の脇を降りて行くと川に出ます。その川から見上げる古城、ローマ水道橋の2ヶ所が絶景ポイントです。中世のなごりがとても良く出ています。ブルゴーニュはシーザーのガリア戦記の舞台になった地方なのでローマ建築の影響は田舎にたくさん残されています。また、洗濯船もあるので見逃さない様に。現在は使用していませんが昔の井戸端会議の声が聞こえそうなくらい原形を留めています。