してる、してる、とってもしてると大声で言いたくなるのがナンシー。アールヌーボーとは19世紀に始まった近代芸術のひとつらしく、その土台となっているのが日本の浮世絵らしい。明治維新で日本がその扉を世界に向けて開き文明開化が始まった。昔の人は浮世絵の芸術的価値にうとかったのか、日本から輸出された陶器の包み紙が浮世絵だったとか。草花が生き生きと描かれている絵の中にヒントを得てエミーユ・ガレやルネ・ラリークが産み出したのがアール・ヌーボーらしい。
パリ16区、パッシーにはこのアールヌーボー装飾のアパルトマンが多く立ち並び、写真好きの私には格好の場所。ディジョンも同様です。しかし、パリやディジョンはほんの一部、もちろん目の保養にはなるけれどアールヌーボーを満喫したいのであればやはりナンシーへ。
駅周辺あら市内にかけてとにかく凝った装飾をした建物が多くてアールヌーボーしてる、してる。世界遺産であるスタニスラス広場までは歩いても20分くらい。アールヌーボー建築ウォッチングの為には歩くのがベター。広場の門はやはり指定を受けるだけあり見事なモン(門)。
[064]チップの話(2)
一人旅する時はいつも2つ星ホテルを利用。設備の当り外れは仕方ないけれどサービスの良し悪しはチップによって大きく変わるもんだといつも思います。連泊の時にチップを忘れると部屋の掃除がイマイチだったり、石鹸がなかったりする。2ユーロでも忘れずに置いておくとかなり快適に用意してくれる。サービスとは無償の奉仕である事が常識の日本から比べると大きなカルチャーショック。
先シーズンから日本人団体乗船の際は私もクルーメンバーの一人として乗船。1週間程度の乗船ですが数回やっただけで年間分のクタクタ。クルー業務の大変さとチップ効果を大きく体感させられました。お客様は高い旅行費を払って来ているのだから元を取るのに必死。「ガーデニングが好きでね、今日の観光地で本を買ったんだよ。仏語読めないからね、訳して読んで聞かせてよ」とか、真夜中に叩き起こされて緊急事体発生?!かなと思いきや「トイレの電球が切れたから取り替えて」などなど苦笑に耐えない。