[143]ヌーボー三昧

今年も到来この解禁日。最近は80年代ほどの騒ぎでないと聞くけれど私にとってこの祭りは日本の元旦、米国の感謝祭と同様。ヌーボーはワインじゃないと馬鹿にする人もいる中、旬の物を頂く楽しみは感性を磨いてくれはず。
ヌーボーの日、友人と二人映画「アメリ」もどきの地元臭ぷんぷんのブラッスリーへ向かう。ヌーボーを飲むにはおあつらえの場所。ここはやっぱりジモティに囲まれがやがや飲むべし。私達は本日の一品とチーズを注文。値段は3.10ユーロなのにポワッス、ヴェルジェイ村の灰のチーズ、カマンベール、ロックフォールと4種類もあり、食べるのに最適な解け具合で出て来た。ブラッスリー程度でこんなサービスは中々ない。笑顔にプラスしたお店の人達の暖かさが良く伝わる。去年は猛暑で収穫量が少なく、今年は冷夏で葡萄の出来が悪いからとヌーボーには有難くない悪評がついてしまったが、でも今年もヌーボーはお目見えして、お祭り騒ぎ。寒くて湿気の多い灰色の空しかないこの時期に心弾ませてくれるヌーボー、悪態をついちゃいけないわ。

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[142]バベルカフェ

最近ディジョンに面白いものが出来た。それはCafe Polyglotteカフェ・ポリグロット(マルチリンガルカフェ)。世界各国から留学生が集まる学園都市のディジョンに相応しく「外国語を話しながらお友達になりましょう」というもの。これはパリなどの大都市は既に盛んでそれが流れてきたというもの。私はこれを密かにバベルカフェと名付けています。
ここ、ディジョンにキャンパスを置くブルゴーニュ大学は昔から本科への留学生が多く、また大学の付属語学学校は各国の大学とも提携しているので様々な現役大学生がいます。キャンパスのはずれにある国際学生寮は外国人で溢れているけれどなかなかこれが語学学習には繋がらない。だって自分と似たり寄ったりのレベルの人との会話に制限されるから学ぶことに限度がある。また、大学の本科には英語を始めとして色々な言語の学科があり、日本語学科だってあるけれど本科の学生が履修する場はやはり限定されていました。そんな中、点在する語学学習者を集合させた場所がこれ。

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