私の大好きなブルゴーニュワインは何と言ってもジュヴレイ・シャンベルタン。その理由はブルゴーニュワインでありながらボルドーワインのような骨格と重みを感じれるから。ブルゴーニュワインの特徴と言われる野生的な香りもこのワインに感じられないのが私好みなんです。シャンベルタンにはグラン・クリュ(特級畑)があるけれど、ジュヴレイ・シャンベルタンはプルミエ・クリュ(第1級畑)まで。でもそれも良い。更に上を目指せる余裕があるから。
ジュヴレイ・シャンベルタンにぴったりのチーズは「アミ・デュ・シャンベルタン」というウォッシュタイプのチーズ。その昔、この村に住んでいたワイン農家のオヤジが自分の作るジュヴレイ・シャンベルタンを美味しくするチーズはないものか自ら考案して作ったチーズらしいけど。その名、「シャンベルタンの友」というだけあってジュヴレイ・シャンベルタンを最高に魅力的にするチーズです。チーズは食べる30分前以上に冷蔵庫から出すと室温で溶け出して美味しいのですが、ウォッシュ・タイプのこれはやはり1時間前に出して流れ出るようにとろけ出した所をワインでググーとやりたいもの。
[127]ワインで村興し【1】
この通信局でも幾度か夏になると「グルメ歩け歩け大会」のようなワインと郷土料理を掛け合わせて楽しむハイキングのようなイベントがあることはご紹介済みですが、この手のイベントはワインの造り手のプロモーションになるだけではなく村興しにもなるという事で最近は新規参入の村が増えて来ているようです。
フランスワインの有名どころと言えばブルゴーニュ、ボルドー、アルザス、ロワール、ランドック、プロヴァンスと大まかに地方が浮かびますが、では、各地方の銘醸ワインの村と言えば、ブルゴーニュならシャブリ、ヴォーヌ・ロマネ、ボルドーならサンジュリアン、サンテミリヨン、ポイヤックとちょっとしたワインファンならここも浮かぶはず。
では、生産量も少なく、大した観光名所にもない、でも素晴らしいワインを造る隠れた銘醸地はどうすれば良い?という事でオラが村のワインをもっと知ってもらうには村まで来て試飲してもらうっさ、と始めたのがブルゴーニュ、ラドワ村のバラードグルマンであり、アルザス、シェールヴィラー村のサンティエールグルマンです。これらの村の成功に学び、ブルゴーニュ地方南部、サントネー村の造り手たちが立ち上がった。