その昔ディジョンには6つの門があったと言われます。そして大公宮殿前にあるリベラシオン(開放)広場にはルイ14世紀が騎乗した銅像があったそう。でもそれらはフランス革命やその後の戦争によって破壊され唯一残ったのが観光局付近にあるギョーム門のみらしい。
そのギョーム門がディジョンの表玄関とするならば、そのすぐ傍にあるダルシー公園は玄関先の庭という所でしょうか。さすがブルゴーニュの首都ディジョンの表玄関というだけあって立派なもの。駅前のロータリーを玄関とは思わないで下さい。大豪邸というものはいつも奥まで入らないと玄関は見えないものです。
この公園の魅力はまず入り口から見える美しい泉です。写真を撮るなら是非ここを背景にして。ニームにあるフォンテーヌ庭園のミニ版のようなもの。また入り口傍にある北極熊の象がほんわかしてかわゆいのですが、これはソーリュー(先日亡くなられたミッシュラン3つ星シェフ、ロワゾーさんの店がある村)出身のポンポンの作品。作者の名前もほんわかしていますが、ポンポンって誰って感じですか。ポンポンの作品はパリ、オルセーにもありこれも入り口付近。ライオン像です。彼は獣医大学の解剖室でデッサンを執り動物の特徴を学んだそうです。
[057]追悼:ブルゴーニュの星
朝起きたら「ロワゾー氏亡くなる」というニュースが飛びこんできた。
水の技法という料理を産み出してブルゴーニュの代表的な食材である蛙を使った料理で三つ星を掴んだコート・ドール県の星、ベルナール・ロワゾー氏に初めて会ったのは2000年1月でした。その調理法が日本人にとても人気がありファンも多いのでと某旅行会社の依頼で弊社のクルーズとロワゾーさんの料理、食材をテーマとしたツアーの企画が持ちあがりそのお願いに上がった時でした。
弊社の創立者がロワゾーさんのファンで30年近くも彼のレストランに通い故人とも親しいというのでその叔父様に連れられ初の三ツ星体験。打ち合わせはディレクターである夫人とその秘書の女性と私達4人のみ。食事のあと廊下で創立者の叔父様がガタイのがっしりしたまるで肉屋の店主みたいなオジサンと立ち話を始めた。ロワゾーさんご本人を一度も見た事もなく仏語もおぼつかなかったのでその人はお肉担当の人だろうとぐらいに思ってました。