今年も無事にクルーズシーズンを迎えた。この冬あんまり寒いから運河の氷が溶けなかったらどうしよう、船内改装工事終了が間に合わなかったらどうしようとハラハラさせられる事もあったけれどでもこれで一安心。冬の間、アルプスのスキーリゾートで働いてたり、アフリカやアジアに数ヶ月バックパック旅行をしていたクルーたちが元気に戻って来た。でも、全員が戻ってきた訳じゃない。中には去年を最後に丘に上がった者も。
以前にも紹介しましたがクルーは3月から11月までの9ヶ月間ずっと船で共同生活します。日本のユニットバス位の広さしかないクルーキャビンで彼らは寝起きし、乗客の入れ替えとなる週末の24時間だけが事実上のオフ。毎日移動しているから仕事を終わった後にちょっとお稽古事なんてのはない。船内にはTVも無ければ、ネットサーフするにも回線が不安定すぎる。乗客にとって僅か1週間の「離れ小島」状態でも彼らにはそれがワンシーズン。
[147]ニュイ・サンジョルジュ
ディジョンとボーヌの間にちょこんと位置するニュイ・サン・ジョルジュは二つの有名観光都市の間に挟まれる、銘醸街道沿いのチャーミングな町。 TRANSCOバスでもSNCFの電車でも行ける便利な町。この町を有名にしているのはワインというよりもカシス。リキュールとして日本でももう御馴染みかな。このカシス、飲んでも美味しいがその葉っぱに巧妙あり。何とその昔はマスタード同様に薬品だったとか。カシスの葉にマスタードを塗り湿布すればダブル効果とか。そのカシス、12月が収穫期。カシスの畑はニュイの葡萄畑の裏山にあり、マイナス気温の中の収穫は辛い。