ブルゴーニュ大公の街、ディジョンからバスで南に下る事20分くらいでフランス有数の高級ワインを産み出す銘醸街道の入り口、マルサネー村に着きます。この街道はこの先、ロマネ・コンティやクロ・ド・ヴージョなどの高級赤ワイン、ムルソー、シャサーーニュ・モンラッシェなどの高級白ワインの村へと続きますが、マルサネー村を除いてこの街道沿いのゼワインでAOCを持っている村はありません。
フランスのロゼワインと言うとすぐ浮かぶのがアンジュ地方のロゼ・ダンジューか南仏のロゼ。どちらも軽めだからあまり食事に合わせてという事よりもガブ飲みするのが合っている気がします。でも南仏のあの湿気、フランスでもせみがいるのはプロヴァンス地方だけです。夏に行くとせみの鳴き声がうるさく、日本の夏を感じさせます。また同じ位に汗をかきます。だから良く冷えたプロヴァンスのロゼをきゅっと飲むと本当にすっきり爽快になります。あの爽快さは多分日本で男の人がビールジョッキでぐあーとビールを飲み、プハーと言うのに通ずるものがあると思います。
[042]ボーヌのパンとチーズとワインの祭り
ヴァンダンジュが終わり本格的にワインの季節になるとくいしいんぼうの私は落ち着いて仕事が出来なくなります。観光業という仕事柄、年中ガイドブックを読み、観光資料を検討しているのですが、この季節となると食べ物関係のお祭りや観光情報が目立ちお腹がグーグーです。
10月の第3週目の週末は掲題の祭りがあり既に2回ほど行きましたが美味しい、楽しい、そしてお勉強にもなりました。今年は残念ながら船の仕事があり見送りましたが。この祭りはボーヌにある観光学校が地元のパン屋、そしてフランス各地のチーズ、ワイン生産者の協力を得て開催されます。パンとチーズとワインというシンプルですがとても内容の濃いお祭りです。
10ユーロでワイングラスを入場券替わりに買います。ワインを試飲しながらチーズやパンを試食して巡回するのですがとにかく数が多くて全部まわると酔ってしまいます。生産者の方々は販売もそうですが何よりも自分の所のワインやチーズを紹介したいらしく熱っぽく生産の苦労話をしてくれたりと積極的です。私もこの祭りで何十種類ものチーズやワインを味わいました。