[175]銘醸街道城巡り(4)

フランスは古城が多いことで知られますが、その代表格はなんと言ってもロワール地方でしょう。しかし、荒城、ホテルに改装された城、個人所有の城と古城そのものであればその数の多さではブルゴーニュ地方がフランス一と言われます。これもまたブルゴーニュ大公の勢力の証か。
日曜日の朝ディジョン駅ロータリー発11時10分の郊外行きバスTRANSCOに乗る。ボーヌ市内を12時過ぎに経由して銘醸街道をボーヌ丘陵地帯沿いに南下して美しい古城のあるLa Roche Potに12時34分に着く。(月~土は12時15分発でボーヌ駅前のバス停を1時13分に通過,日曜日は駅前を通過せず)乗車時に片道料金8.50ユーロを払う際に「シャトー、ラ・ロッシュ・ポ」と強調する。バス停は城の入り口から500m程離れた所にあるので必ず麓前で降りよう。ここから坂を登り城までの道のりはちょっとした運動だから。

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[153]プライド高すぎません?

私がその昔、香港勤務を契約満期前に放棄した最大の理由が「食事が合わない」こと。海外就職に憧れる人からするとなんと幼稚でなんと贅沢なそしてけしからん理由だと帰国後によく言われました。私にとって「食生活」とは犯しがたい牙城。これがまず生活の基本であり、これを犠牲にしてまで叶えたい願いは全くなし。いつも美食でなくても良い、でも好きなものに囲まれて暮らしていたいというのが正直なところ。
私の舌が覚えている香港、飲茶以外はみんなあんかけ、気力まであんで覆われてしまった。箸休めにしていた和食は高級料理でパスタは茹で過ぎ。この国にはアルデンテの翻訳がないのかと思うくらい。自由貿易でワインは安いのに見合うフレンチがなかった。とどのつまり、私の舌が覚えている香港は広東料理以外はあまり美味しくなかったということ。
我が美食の里ディジョンにも同様のことが言えつつあると私の舌は証言する。フランス料理ならおふくろの味から三ツ星シェフまでどこをかじっても美味しいのに、フレンチ以外となると美味しいのを探すのに一苦労。つまり、フランス人のプライドがフレンチを凌ぐ美味しい外国料理の店が出るのを阻止しているのではないかと思うほど。

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