日本では当然の慣わしの如くある「同僚とのお付き合い」これは良しに悪しきに大事な事。社内での関係を円滑にするための潤滑油みたいなもん。日本にいた頃これを煩わしいと思った時期もあったけれど、今、海外で仕事をする上でこの大切さがよく分かるようになった。孝行したくても親はすでになし、という皮肉と一緒で、付き合いたくても今は一人でSOHOしてるから同僚はすでになし。個人主義の国というと私たちはすぐに米国を想像してしまうけれど、フランスの方がもっと徹底している、というか彼らの頑固さは妥協とか協調とか知らんのかと言いたくなる位に個人が孤立している気がします。だから、定時になると仕事があろうがさっさととんずら。
私がこれまで働いた海外の国々では仕事があればたまにだけど残業するし、帰宅前にちょっと一緒に一杯なんて事も。しかし、つい最近までの同僚がいた頃には終業後に一緒に飲む、週末に出かけるなんてのは殆ど皆無に近かった。フランスにはそんなものないのかもしれないと信じてた。しかし、最近になりばらばらに再就職した元同僚たちから終業後にご飯一緒にどうコールが入ってくる。そして世間話をしたり、美食やワインについてお喋りを楽しむ。なさそうであったよ、同僚とのお付き合い。元同僚だけど、嬉しいかなお付き合いがある。
[148]銘醸街道カーブ巡り(2)
米系企業に就職してまだ3ヶ月というのにうちのボスは事ある毎に「君の給料は時給にするとXXユーロで、個人事務所を与え会社は投資しているんだから何か結果を出せ!」とせっつく。ここでボスの言う「結果」とはプラス結果を意味していて現状のマイナスとはと違う。前の会社はもろ欧州系で、もろフレンチだったから、大きくそしてのんびり構えていた。これが買収に繋がった事も無視できないが、それでも外国市場への新規奇参入に対する厳しさと難しさに対する理解はまだ、ちとあった方だったと今更ながら思う。米系は厳しい!
この厳しさを普段から痛感しているせいか、それとも単に私のやっかみか、私も対価に対する評価は厳しい方だ。お金払うのだからそれに見合うものが欲しいし、見合わなないのならボロクソ言う方。それを知る周囲の人は私の商品に対する選択を信用してくれるという有難い結果も招いている。